放送局を代表するNABはFCCに対してATSC 3.0への移行への規制化を求めたのに続き、放送局所有規制の完全な破棄を求めた。現在1つの放送局所有会社が持つことが出来る局数は合計世帯リーチ率が39%を超えることが出来なく、また、1つの地域で複数放送局を持つことも規制されている。2つの要求の背景には放送局の生存危機がいよいよ現実的になったことがある。
テレビ局所有法規制の廃止
テレビ局に対する所有規制は2つある。1つは局を所有する会社が持つことが出来る規模を規制するもので、1社が持てる局の合計世帯リーチ率を最大39%としている。アナログ放送時代の残りで、UHF局のリーチ率はVHF局の半分として計算される。もう1つは同一放送地域で所有出来る局の数を最大2局としているが、その地域で視聴者数でトップ4局の内の2局を所有することは出来ない。
NAB Show来場者がまた減少
NAB Show 2025の登録者数は55,000人で、2024年の61,000人、2023年の65,000よりも減っている。2020年と2021年のNAB Showはキャンセルされ、2022年の登録者数は52,468人であった。2019年は91,921、2018年は92,912人、2017年は103,000人であった。海外からの登録は2025年が26%、2024年の27%から大きな変化は無い。展示者数も2024年の1,300社から1,100社に減っている。
NAB Showの展示は放送事業向けの機材が主体であったが、来場者、展示社も減っている。ローカル局のロビー団体であることから、ローカル局が競合しているストリーミングサービスはをNABショーに加えることは困難である。2024年から「Creator Economy」を新しいテーマとして、クリエイター向けのアマプロ製品を加えた。この結果、2024年の来場者数は2023年を下回ったが、新規来場者が54%を占め成功の兆しがあった。2025年の新規来場者率も53%で、一見ポジティブなことである。しかし、全体来場者が減り、新規来場者率が同じと言うことは、昨年の新規来場者の多くは今年の展示会には来なかったことであり、持続性が無いことを意味している。
動画サービスへの出費が大きく減る
2024年Q4のTiVo Video Trend Reportによると、多チャンネルサービス、SVOD、TVOD等の動画サービスに使っている出費は月$157.47で、前年同期の$176.84から$19.37も減っている。利用しているサービスの数(無料サービスも含む)は11.1個から9.9個に減っている。SVODサービスは値上げしているので、SVODサービスを2つ減らしても、出費は$20も減らすことは出来ない。使っているサービスとしてAVOD/FASTが増え、SVODは2つ以上減っているのであろう。しかし、それ以上にTVODの利用が減っていることが原因しているようだ。TVODへの出費は昨年Q4の月平均$30.40から$12.57減った$17.83に減っている。

TiVo Video Trend Report
有料音楽ストリーミング加入者は1億人
Recording Industry Association of America(RIAA)によると2024年の小売録音音楽市場の規模は$177億で、ストリーミングが84%を占め、残りは物理媒体が11%、シンクロ権が2%、ダウンロードが2%であった。$149億のストリーミング音楽市場の79%は有料サブスクリプション・サービスで、加入者は1億人を超えた。$20億規模の物理媒体は昨年から5%の成長をしている。成長を支えているのはビニール盤で、昨年から7%の成長をし$14億になっている。ビニール盤は8年連続成長をしており、販売枚数でも3年連続でCDを上回っている。

RIAA
