Corporation for Public Broadcastingの業務終了の影響

公共放送への政府援助が廃止になったことで、Corporation for Public Broadcasting(CPB)の主業務が9月末で終了になる。CPBは放送事業者ではなく、公共テレビのPBS網と公共ラジオのNPR網に対して、政府資金を拠出する組織である。これにより公共放送が終了する訳では無いが、与える影響は大きい。

ネットワーク事業者としてのPBSの2024年度の収入は$7.22億で、その内の政府からの資金は約$1.2億で、16%を占めている。政府資金以外のPBSの収入は寄付、PBS局からの加盟料、コンテンツのライセンス収入等である。NPRの政府資金の依存度はPBSよりも低い8%程度である。どちらにとっても、収入源がが減ることは問題であるが、すぐに事業に対して影響を与えるものではない。

CPBはより多くの政府資金をPBS局とNPR局自体に拠出している。PBS、それにNPR局の収入はCPBからの助成金、それに企業と個人からの寄付金が主体である。企業それに人口の多い、大都市の局の収入源は寄付、それに制作番組のライセンスもあり、政府資金への依存度は10%程度である。影響は大きくない。問題はルーラル地域の局である。人口も、世帯収入も少なく、地元企業も僅かで、寄付金は少ない。ルーラル地域の公共局は政府からの資金が大切で、50%以上を助成金に依存している。

トランプ政権はPBS、NPRのコンテンツが公平ではないことを理由に資金をカットした。しかし、それによってPBSとNPR自体が消えることにはならない。PBSとNPRは政府資金が絶たれてもこれまで通りに寄付金で継続することが出来る。問題はローカル地域の公共局である。民間テレビ局とPBS局の2つしかテレビ局がないルーラル地域もある。情報媒体が限られている地域の公共放送が無くなることは、娯楽と情報源が減るだけでなく、緊急通知の媒体も減ることになる。