ローカルTV局の広告促進を目的とするTelevision Bureau of Advertising(TVB)はローカル局のリニア放送広告をプログラマティックに販売するプラットフォームを構築する。Google等がローカル広告のプログラマティック・プラットフォームを提案したが、ローカル局は否定的で、協力を拒否した。しかし、プログラマティックを好む広告主が増え、ローカルテレビ広告もソーシャル、FAST等のデジタル広告に市場を奪われている。プログラマティックのプラットフォームで複数局の広告枠を同時に買うことが可能になり、ローカル広告を使った全国広告も可能になる。プロジェクトはRFPの段階で、夏までにシステム構築を開始、秋にテストを行い、来年1月から正式に開始の予定。
Lionsgateの分離が完了
2016年に映画スタジオのLionsgateは有料チャンネルのStarzを$44億で買収した。コンテンツ制作と流通を持つ事で、新たな事業機会を狙った。しかし、LionsgateとStarzは個別の事業のままで運営され、シナジーは生まれなく、3年前から分離への準備が始まっていた。最終的な許可が降り、5月13日に分離が完了し、コンテンツ制作会社のLionsgate StudiosとTVチャンネルとSVODのStarz Entertainmentに別れた。
Lionsgateは映画とテレビ番組の制作に専念する。Lionsgateはこれまでの映画ライブラリーを持つが、Starzとは配信契約をしており、ライブラリーに加え、新作映画の放送/配信権利を2028年までStarzが持つ。Lionsgateは自社ブランド、あるいはStarz向け以外にもApple TV+、Amazon、USA Network(NBCU)、Netflix等のコンテンツも制作している。
Starzは多チャンネル向け有料チャンネルとSVODサービスの会社になる。StarzのSVODサービスには2024年末の時点でアメリカ/カナダに1257万人、世界全体で1721万人の加入者がいた。SVODサービスとしては10位程度になる。独立したサービスとしての生存は難しく、Apple TV+等の買収ターゲットになると思われる。
ComcastのTVネットワーク事業分離
Comcastは年内にNBCとBravoを除くNBCUniversalの全TVネットワークをスピンオフし、その社名はVersantになる。スピンオフされても、スポーツを含めたNBCコンテンツの放送権は残り、2年間は広告販売もNBCUniversalが行う。
Versantに移行するネットワークの中で主要なのはニュース専門のMSNBCとUSA Networkである。MSNBCは現在、NBC Newsの設備を使い、制作をしてる。スピンオフ後もNBC Newsと引き続き協力するのか、あるいはNBCの文字は外し、リブランディングするのか等は発表されていない。
USA Networkはドラマ制作は殆ど無くなり、廃止になったスポーツ専門チャンネルのNBC Sportsが放送してきたスポーツ中継が多くなっている。スピンオフ後はさらにスポーツに注力する予定である。NFL等のメージャーな権利を得ることは出来ないが、NBCUが持っているイギリスのプレミアリーグ、NASCAR、WWE、ゴルフ、オリンピック等の一部の試合を分けてもらう他、よりマイナーなスポーツの権利を得ていくと発表されている。
NetflixがSesame Streetの権利を得る
今年の秋からのSesame Streetの第56シーズンはNetflixでの配信になる。2020年にHBO MaxがSesame Streetの権利を得たが、契約の更新はせず、2025年がHBO Maxでの最後のシーズンになる。Netflixが権利を買うが、PBSにNetflixでの配信と同日に放送する権利を与え、放送での提供も引き続き行われる。HBO Maxとの契約期間中に制作されたエピソードは2027年までHBO Maxが配信し、Netflixはそれ以前に制作された90時間分のエピソードを配信する。
FastStreamがROXiを買収
地上波放送局所有会社のSinclaireとGray Broadcastingが投資し、ATSC 3.0向けのインタラクティブ・サービスを提供しているFastStream Interactiveがストリーミング音楽サービスのROXiを買収した。FastStreamは最初のインタラクティブ・チャンネルをして、ROXiを昨年から提供開始した。Roxiは2017年にスタートしたイギリスの会社で、Fire TV、Samsung TV、SkyGlass、LG等のスマートTV向けにサービスを提供している。
