テレビ放送の視聴時間

2017年第2四半期の月間平テレビ視聴時間(ライブ+タイムシフト)は第1四半期から13時間9分減り、128時間21分であった。秋の新番組が終る第2四半期は毎年、視聴時間が減る時である。通常では第1四半期が最も視聴時間が長い時期であるが、今年は第4四半期から視聴時間は増えず、テレビ視聴時間の減少傾向が明らかになっている。


Nielsen

テレビネットワークとNetflixの関係

Netflixは最初は郵送DVDレンタルサービスの一部としてストリーミングを始めた。ストリーミングにより、DVDが郵送中でも映画を見る事が出来る。しかし、映画のライセンスは高価で配信が出来るタイトルは限られていた。Netflixは古いTVドラマに目を付け、その配信交渉をした。テレビネットワークに取り、古い番組は眠っている資産であり、喜んでNetflixと契約した。

しかし、Netflixがポピュラーになる事でブランドの問題が生まれる。視聴者からすれば、見ているのはNetflixであり、その番組がABCが制作したものでもでも、NBC制作でも違いは無い。テレビネットワークは自分のコンテンツでNetflixが有名になって行く事に対して不満を持ち始め、自社のポータル、あるいはHuluで配信する等、Netflixとの契約を減らしていく。これに対して、Netflixはオリジナル番組の制作を開始する。Netflixは配信事業者ではなく、コンテンツ事業者になり始め、TVネットワークとの競合になっていく。その対抗として、TVネットワークもSVODサービスを始め、すでにHBO、Showtime、Starz、CBS等が独自のSVODを提供している。さらに、ABC、FoxもSVOD化の計画があり、Netflixとの配信契約を終了しようとしている。

FCCの規制緩和

FCCは新聞と放送局の同時保有の禁止等の規制を緩和した。これまで同じ地域で1つの会社が放送局と新聞社を持つ事は禁止されていたが、この規制緩和で可能になる。また、同じ地域の4大局中の2局を同時保有する事も可能になる。その他、同じ地域内の放送局が共同広告販売をする事に関する規制も緩和されるなど、放送局と新聞社のメディア事業の自由化になる。FCCは放送局保有を39%としている規制の廃止も検討し始めている。

規制緩和は放送と新聞事業だけでなく、ネットワーク中立性規制の撤回も検討されている。ネットワーク中立性規制により、AT&T、Verizon、Comcast等の通信事業者が自社のサービス等、特定のサービスを優先し、優先料金を払わないサービスの速度を落とす等の差別的行為が禁止されている。規制の撤回により、Netflix、Google、Amazon、Apple等のインターネットベースの会社に対して、通信事業者が接続料を求めることも可能になり、この規制撤回は大きな反対がある。

司法省がAT&Tを訴える

トランプ大統領は選挙中にAT&TによるTime Warnerの買収は阻止すると語ってたが、その通りに司法省はAT&Tに対する訴訟を起こした。司法省によると合併後の会社はTime Warnerのテレビネットワーク資産を使い競合に対し優位性を得ると共に、ビデオサービスの進歩を遅らせる事になる。AT&Tは法定で戦う姿勢を示しているが、和解に応じる可能性もある。AT&TはTime Warnerの多チャンネルネットワークは買収後7年間は再送信契約の際にブラックアウトを行わないことを約束すると語っている。しかし、トランプ大統領はTime Warner 子会社のTurnerが 持つニュース専門チャンネルのCNNを嫌っており、TurnerをTime Warnerから分離させ、CNNを保守的なニュース専門チャンネルのFox Newsに吸収させる事を狙っているとの憶測もある。司法省は2018年5月の裁判を予定しているが、AT&Tは2月に早める事を求めている。

MeredithがTime社を買収

Better Homes and Garden、Family Circle等の雑誌、それに17のテレビ放送局を持つMeredith Corporationは2014年にTime WarnerからスピンオフしたTime社を$28億で買収する。TimeはTime、People、Sports Illustrated等の雑誌を出版している。合併後の会社は売上$48億規模の会社となる。Time 社に続き、Meredithはテレビ局会社も買収するとの噂がある。地上波放送が衰退する中、生き残る鍵はコンテンツと規模と言われており、Time社買収で、Meredithのコンテンツ部門は強化される。