MCNのその後

2013年5月にDreamWorksが成果報酬を含めて$1.2億でAwesomenessTVを買収し、MCN(Multi-channel Network)のバブルが始まる。欧州の大手TVネットワークのRTL Groupはその翌月にBroadband TVの51%を$3600万で買い、2014年にStyleHaulを$1.1億で買収する。同年にはDisneyによるMaker Studioの買収($6.7億)、Otter Media(AT&TとChernin GroupのJV)のFullscreen買収(約$3億)があり、2016年にはWarner BrothersがMachinimaを買収する。同年にはVerizonがAwesomenessTVの$24.5%を$1.59億で取得しており、AwesomenessTVの価値は$3年で約6倍の6.5億に膨らんだ事になる。

AT&Tがネットワーク中立性を支持?

FCCはネットワーク中立性規制が撤廃される日にちを4月23日と決めた。AT&Tはネットワーク中立性規制廃止の為に最も多額なロビー金を使った会社の1つであるが、最近、議会に対してネットワーク中立性規制の立法化を求めた。Time Warnerの買収が控えているAT&Tにとり、ネットワーク中立性に反対し、世論に叩かれる事は避けなければならない。また、厳しいネットワーク中立性規制は困るが、何が許されるのかが不明瞭な無規制の環境も困る。さらに、カリフォルニア、ニューヨーク、モンタナ等が州規制を作ろうとしている事は大きな問題である。州毎に異なる規制が出来た場合、それに対応するコストは膨大になる。もう1つは、AT&T自体もOTT事業者になっていることである。すでにDirecTV Nowを提供しており、さらにTime Warnerが買収できれば、コンテンツ事業者としもOTTサービスを提供する事になる。ネットワーク中立性が無くなる事で、AT&Tは自社のOTTサービスを優先出来るが、同時にComcast、Verizon等がAT&TのOTTサービスを差別する事も可能になり、無法状態はAT&Tにも問題になる。

5G向け周波数帯域の競売

FCCは年内に5G向けの周波数帯域の競売を予定している。早ければ11月に28 GHzの競売を開始し、その終了後に24 GHzの競売を予定している。競売の以前に、FCCは前払いに関する規則変更を議会で立法化する事を求めており、これが5月に通れば、11月に競売が行われる。

モバイル通信事業者は2018年に5Gのサービスを開始予定で、AT&Tはダラス、ウェイコ(テキサス)とアトランタで年内にサービスを開始すると発表した。AT&Tはこれら3都市は全米で最初の5G地域になり、その後に10程度の都市でもサービスを開始すると発表している。しかし、Verizonもアメリカでの最初の5Gサービスを約束しており、3~5都市でサービスが始まると発表している。T-Mobileは一番乗りは約束しないが、数で勝とうとしており、年内に30都市でサービスを立ち上げると発表している。これらは「モバイル」だが、5G対応のスマートフォンは無いので、モバイルルーターを使う事になる。

T-MobileのLayer3 TV買収額

T-Mobileのアニュアルレポートによると、同社のLayer3 TV買収額は$3.25億であった。Layer3 TVは2013年に設立された会社で、ブロードバンド事業者からIP回線を借り、その上で多チャンネルサービスを提供している。Sling TV、DirecTV Now等のOTT多チャンネルサービスとは異なり、決まった事業者の回線だけで提供されており、専用のSTBを使っている。T-MobileはLayer3 TVの買収で「破壊的」なTVサービスを提供すると語っているが、詳細は発表していない。

スーパーボウル視聴者は1060万人

NBCが放送したスーパーボウルLII(52)の平均視聴者数は1060万人で、前年の1113万人より低かった。インターネットでの視聴は平均が202万人、ピークが310万人であった。昨年のスーパーボウルの配信(Fox)での平均視聴者は175万人であった。スーパーボウルは広告でも有名だが、今年は4大SVODのNetflix、Amazon Prime Video、Hulu、それにHBO Nowが新シリーズの予告編をスーパーボウルで流した。特に、Netflixは新しい映画の「Cloverfield Paradox」の予告編を公開しただけでなく、その配信がスーパーボウル直後に始まることをアナウンスし、話題になった。