欧州: インターネットビデオ

  • ドイツ: ドイツ裁判所は、放送事業者のProSiebenSat.1とRTLが共同で開始する事を計画していた、Huluの様なインターネットTVサービスは反トラスト法に触れるとの見解を出した。最終的な判決は6月になるが、この2社のジョイントベンチャーが許可される可能性は無いであろう。
  • フィンランド: 同国のHDTVフォーラムは、規格団体のNorDigが認証したHbbTVの規格を採用すると発表した。フィンランドのHDTVフォーラムは、同国で販売されているTVの殆どはインターネット対応であり、HbbTVは素早く普及すると語っている。
  • チェコ: 同国の公共放送事業者、Ceska Televizeは5月4日からHbbTVのサービスを開始した。
  • イギリス: BBC、ITV、Channel 4、TalkTalk、BT、ArqivaのジョイントベンチャーのハイブリッドSTB、YouViewのサービス開始は遅れ、オリンピックには間に合わないことが確実になった。サービスの開始は今年の末になると思われる。
  • イギリス: BSKyBは、インターネットでオンデマンドで映画等を売っているAcetrax社を買収した。BSkyBはすでにそのTV番組、映画等をインターネットでも配信している。

欧州: 多チャンネル放送

  • オランダ: ケーブルTV事業者、Ziggoの1Q末の加入者数は前年同期から2.4%減り、298万世帯であった。Ziggoのデジタルサービスへの加入者は15.9%増え、220万世帯になったが、アナログサービへの加入者が減少している。
  • イギリス: Virgin MediaのTiVo利用者は第1四半期で242,000世帯増え、全加入者の18%に値する677,100世帯に達した。同社の加入者ベースは1Qで、50,600世帯増えた。
  • ポーランド: Orange PolskaのTVサービスへの加入者は前年同期から14.9%増え、663,000世帯となった。OrangeはフランスとポーランドでIPと衛星で有料放送を提供しており、その合計加入者数は513.8万世帯であった。
  • デンマーク: Swedish Telecom Groupの有料地上波デジタル(DTT)サービス、Boxerへの加入者は120万世帯に達した。Swedish Telecomはノルウェー、スウェーデンでもDTTサービスを行っており、ノルウェーのPlusTVの加入者は250,000世帯、スウェーデンの Boxerは613,000世帯となっている。 クロアチア: T-HTはIPTV、ケーブルTV、それに衛星放送を提供しており、その加入者数は8.9%増え、325,000世帯となった。

Aereoがスタート、Zevidaは破綻

地上波放送をインターネットで再配信するAereoサービスが3月14日にスタートをした。無許可で地上波を再送信する事は著作権法に触れるが、Aereoは加入者に対して、指先大の個別なアンテナを提供しており、そのサービスは個人使用の範囲内で合法だとしている。地上波ネットワーク、コンテンツ事業者は、この議論には納得していなく、Aereoを訴えている。しかし、Aereoは逆に合法なサービスを差し止めしようとしていると、地上波ネットワーク等を訴訟している。

AereoをバックしているIACのバリー・ディラーは、Aereoを訴えてるのは地上波アンテナを売っている店を訴えているのと同じで理論的ではないと発言している。同氏は、放送局がアンテナを売っているRadio Shack店に再送信料を支払わせる事が出来れば、Aereoも再送信料を払うと語っている。

ソーシャルTVの利用

Hollywood Reporterの調査によると、13~49歳のソーシャルネットワーク利用者の79%はTVを見ながらFacebookを訪れている。その内、何%が見ているTV番組に関連する物かは不明だが、Facebook、その他のソーシャルネットワークに対して、TV番組に関連した投稿をする人の内、76%は、番組の視聴中にしていると答えている。

しかし、TV Guideの調査ではこれとは違った結果が出ている。同社の調べでは、TV番組に対する投稿は番組放送前が53%、放送中が40%、放送後が95%となっている。放送後の投稿は2011年の調査では68%であり、大きくと増えている。

TV Guide

OTTではないオンラインビデオ

これまで、インターネットビデオとオーバー・ザ・トップ・ビデオ(OTT-V)は同意語であった。オンラインでは配信されているビデオは、インターネット網を使い、それはオーバー・ザ・トップになる。しかし、Time Warner Cable(TWC)等のタブレット向けのケーブルTVチャンネルの同時再配信から、すべてのオンラインビデオ、イコール、OTTでは無くなっている。TWCのケーブルTVチャンネルの再配信は、そのヘッドエンドから自社のケーブルモデム網を使い、行われている。伝送にはインターネット網は使われず、すべてTWCのネットワークであるので、OTTでは無い。

3月にComcastはそのTV EverywhereのサービスのXfinityをXbox 360からアクセスする事を可能にした。これまで、Xfinityにアクセス出来たのはコンピュータ、タブレット、それにスマートフォンであり、Xbox 360に対応した事で、TVの画面でXfinityが配信する番組を見る事が可能になった。XfinityをXbox 360でアクセスするのは、ComcastのケーブルTVの加入者であり、また、そのケーブルモデムの加入者である必要がある。Comcastはそのケーブルモデムサービスのデータ使用の上限を250 GBとしているが、Xbox 360からXfinityにアクセスした場合のデータはこの使用量には含まれないとしている。これは、自社のサービスを優先し、インターネットの中立性を侵害していると批判が出たが、実際には違法でない。Comcastはそのサービスへのアクセスの認証、そしてコンテンツセキュリティーを確実にする為に、全く一般のインターネット網は使わないシステムを作りだしている。

コンテンツはComcastのデータセンターにあり、そこからヘッドエンドに専用線で送られ、ヘッドエンドから家庭には自社のケーブルモデム回線を使っている。AT&T等のIPTVサービスと同様にプロトコルはIPだが、ネットワークとしては一般のインターネットは使っていないサービスであり、インターネット中立性規制の対象にはならない。

ComcastがXbox 360上で提供するXfinityには、有料チャンネルのHBOが提供するHBO Goも含まれる。HBO GoはRokuにも対応をしているが、Comcastは認証等の問題からRoku上でのHBO Goはサポートしていなかった。