Netflixは、定額で映画、TV番組を見放題にした事がその成功の理由と言われているが、このモデルは他のメディアにも当てはまるはずである。Next Issue Mediaは月額$10~$15程度で、32の有名な雑誌をタブレット向けに提供する。Next Issue Mediaは、大手雑誌社のHearst、Meridith、Time、それにConde Nateのジョイントベンチャーで、これら出版社の主要な雑誌、Sports Illustrated、Fortune、New Yorker、Elle、Esquireが提供さえる雑誌に含まれる。最初にサポートされるのはAndroidタブレットで、iPad向けのアプリは今年の夏からの提供予定。
双方向広告
Canoe Ventureは双方向広告から撤退をしたが、多チャンネル事業者が双方向広告を諦めた訳ではない。Canoeのメンバーであったが、それとは別に独自に双方向広告に取り組んできたCablevisionは、ニューヨーク市地域だけで、40億以上の双方向広告を放送しており、600以上のスポンサーと組んでいると発表した。Cablevisionは2010年に双方向広告を開始し、2500万世帯以上がEBIF対応になっている。
Comcastも双方向広告は、今後も提供していき、そのシステムでは1500万世帯がすでにEBIF対応であり、数ヶ月後には1800万世帯に増えると発表している。同社は、Smart App EBIFと呼ばれるソフトウェアを開発し、多チャンネルネットワークが双方向広告を導入し易くしている。Time Warner Cableは1000万台のSTBがEBIF対応で、世帯数としては750万世帯が対応になっていると発表している。
AT&TがVerizonに追いつく
VerizonはAT&Tより2年早く、多チャンネルサービス市場に参入し、FiOS TVとUverse TVの加入者数の差は2008年では100万世帯あった。しかし、Verizonの加入者増加は鈍っており、AT&Tが追いついてきた。VerizonのFiOS TVの加入者増加数は第4四半期で194,000世帯、2011年全体では701,000世帯であった。これに対して、Uverseへの加入者増加数は第4四半期で208,000世帯増え、2011年全体で804,000世帯増えた。2011年末における加入者数はVerizonが417万世帯、AT&Tは379万世帯となった。このトレンドが続けば、2013年にはAT&TがVerizonを追い抜く。調査会社のIHSは、2013年末にはAT&T Uverseは504万世帯に達し、503万世帯のVerizonを追い抜くと予測している。
Verizonが固定LTEサービスを開始
Verizonはケーブルモデム、ADSLへのアクセスが無い田舎の世帯のためにLTEを使った固定ブロードバンドサービス、HomeFusion Broadbandの提供を3月末から開始した。HomeFusionのサービスは通常のLTEと同じで、下流が5 Mbpsから12 Mbps、上流2が Mbpsから5 Mbpsの速度となっている。サービスを受けるにはアンテナを含む$200のハードウェアの導入が必要となる。月額は10 MBの上限で、$60となっている。Verizonは、同様なサービスをDirecTVとの協力で試していたが、VerizonがComcast等と手を組む事で、DirecTVとの関係は切れている。
少ないTV Everywhereの利用者
ComcastがTV Everywhereのサービスを開始してから3年近くになるが、その利用者はまだ410万人程度でしかないとWall Street Journalは報じている。しかし、これでTV Everywhereは失敗だとは言えない。ComcastはTV Everywhereに力を入れているが、他の事業者がこれを開始したのは比較的に最近である。また、トップ10以外の多チャンネル事業者では、TV Everywhereを始めていない方が多い。
TV Everywhere自体も変わって来ている。最初、TV EverywhereはHuluへの対抗であった。多チャンネルサービスで放送されている番組がキャッチアップとしてでもインターネットで配信されれば、多チャンネルサービスへの加入者は減っていく。しかし、キャッチアップを提供しないと視聴者は不満に感じる。TV Everywhereはその答えで、多チャンネルサービスの加入者だけが多チャンネルネットワークの番組をキャッチアップ視聴する事を可能にする。しかし、それではNetflixへの対抗にはならない。Netflixへの対抗にはキャッチアップだけでなく、映画も必要となる。しかし、映画を提供するには、コストがかかり、無料のサービスとしては提供出来ない。DishはTV Everywhereへの参入が早かったが、現在、そのフォーカスはTV Everywhereより、Blockbusterを使った有料サービスに移っている。ComcastもXfinity Streampixと呼ばれる、有料サービスを始めており、多チャンネル事業者はHuluより、Netflixを気にしている。そのNetflixはケーブルTV事業者経由での販売に目を向けており、すでに幾つかの事業者とすでに交渉を始めている。Netflixとの協力がし易いのは、QAMとインターネットのハイブリッドSTBを導入している事業者で、今号の別の記事にあるMoxiを導入したBuckeyeがNetflixと交渉をしている事業者の1つだとの噂がある。
