Hulu売却は中止

Huluのオーナー達は、2011年にも売却を検討し、Google等の会社が入札した。最高入札金額は$40億ドルと推定されたが、売却は中止となった。今回もDirecTV、AT&T等から10億ドル規模の入札があったが、やはり売却は終始となった。理由は、前回も今回も同じで、Disney、Fox、Comcast/NBCUniversalが売りたい物、買い手が欲しいものが大きくと違っていた為である。Huluのオーナー達はHuluを手放した後もHuluを援助する意思は無い。しかし、買い手は当然、オーナー3社のコンテンツの提供が続くことを望む。

TWCがCBSチャンネルの放送中止

Time Warner CableとCBSは送信料の契約で揉めてきた。契約は6月末に切れているが、交渉のために8月2日まで延期されていた。CBSが求めている金額は不明だが、これまでは1加入者あたり、月$1であったのを$2に引き上げようとしていると報道されている(TWCは600%の値上げと言っている)。交渉は1ヶ月以上延期されたが、歩み寄りはなく、Time Warner Cableは8月2日にCBSチャンネルの放送をニューヨーク、LA、ダラス等の8都市で中止した。これにより、約330万世帯がCBSの視聴が出来なくなった。TWCはまた、CBS系の多チャンネル向けネットワークのShowtime、TMC、Flix、Smithsonian Channelの放送をその全地域(120万世帯)で中止した。TWCと共同で契約をしているBright Houseの加入世帯もこれらチャンネルを失った。これまでにも、ネットワークと多チャンネル事業者が送信料で揉め、放送が一時中止になった事もあるが、TWCとCBSの争いはこれまでで最大の規模である。

Apple、GoogleもバーチャルMSOを検討

Intelが多チャンネルサービスと同じコンテンツをOTTで配信するサービスを計画し、コンテンツ事業者との交渉をしている。IntelのサービスはOnCueと呼ばれると報道されているが、Intelはこれに対してコメントをしていない。Intelのサービスの大きな特徴の1つは、STBにカメラを搭載し、視聴者を認識し、コンテンツ、広告をパーソナライズ出来る事であったが、Intelはこの機能は中止したと発表している。部屋が暗いと人物認識がうまく働かないのが理由であるが、プライバシー問題もこの決定に影響を与えている。Intelは現在、その社員2,500人対象のテストを行なっている。

Appleも同様にリアルタイムでのコンテンツ配信の交渉をコンテンツ事業者としている様である。これは不思議な事ではない。Appleは、iTunesで放送翌日にはテレビ番組の販売をしているが、その交渉の時点で、放送とほぼ同時に番組を有料配信するための交渉をして来た。この話し合いは失敗に終わったが、テレビ番組のリアルタイム配信の計画はAppleの方が、Intelより数年早い。

Aereoの動き

Aereoはニューヨーク、ボストンに続き、アトランタでサービスを開始した。次はユタ州で、8月にサービスを開始する。9月13日には、シカゴでサービス開始が予定されている。Aereoはその後、2週間に1、2地域の規模でサービスを広げ、年内に22地域でサービスを提供する予定である。

ボストンに地上波局を持つHearst社は、ボストンにおけるAereoサービスの停止を求めて、裁判を起こした。ABC、NBC、CBS、それにFoxはニューヨークでの裁判に注力をしている。ニューヨークでは控訴裁判所もAereoを支持する判定を出しており、ネットワーク側は大法廷での再審議を求めていた。しかし、控訴裁判所は大法廷での再審議を否定し、訴訟は最高裁に進む様である。

このAereoと地上波ネットワークの争いには、ケーブルTV事業者のTime Warner Cable(TWC)も参加をしている。TWCは現在、CBSと再送信契約でもめている。TWCは、CBSは再送信ライセンス料金を600%も値上げしようとしているとして、交渉は決裂している。Time Warner Cableは、CBSとの契約がまとまらない場合、Aereoをパートナーとして、地上波の再送信を行う事を検討すると発言している。

DISH: 自動広告スキップ機能訴訟

連邦控訴裁判所もFoxの訴訟を退け、DISHが提供している広告自動スキップ機能は著作権法に触れないと判断した。DISHはそのHopperと呼ばれるDVRで、4大ネットワークのプライムタイム番組を自動録画し、それを翌日に再生する際、広告無しで再生するAuto Hop機能を提供している。裁判所は、番組の自動録画も広告排除機能も利用者が選択する機能であり、著作権法の侵害は無いと判断した。DISHは4大ネットワークのプライムタイムの番組が放送される際、いつに広告挿入があるかを調べ、そのデータをHopperにダウンロードし、再生時に広告をすべてスキップする事が出来る。広告挿入タイミングのデータベースの正確性を確認する為に、DISHはいくつかの地域で社内のHopperに録画をし、正確であるかを確認している。控訴裁判所は、これは多チャンネル事業者が放送する番組の録画をする事を禁じて条項に触れているが、この行為自体がコンテンツ事業者に損害を与えているとは言えないと判断した。

しかし、DISHを完全に無罪と判定した訳ではない。裁判官は、DISHはFoxとの契約を破っている可能性はあると意見している。Foxは2012年にDISHに対してそのコンテンツをオンデマンドで配信する事を許可した際、条件として、オンデマンドで配信された番組の広告スキップは不可能にすると合意している。もし、番組の自動録画機能はオンデマンド配信と同様と判断した場合、DISHは契約を破っている。