Huluのオーナー達は、2011年にも売却を検討し、Google等の会社が入札した。最高入札金額は$40億ドルと推定されたが、売却は中止となった。今回もDirecTV、AT&T等から10億ドル規模の入札があったが、やはり売却は終始となった。理由は、前回も今回も同じで、Disney、Fox、Comcast/NBCUniversalが売りたい物、買い手が欲しいものが大きくと違っていた為である。Huluのオーナー達はHuluを手放した後もHuluを援助する意思は無い。しかし、買い手は当然、オーナー3社のコンテンツの提供が続くことを望む。
前回の入札が40億ドルと高かった理由は、入札側はHuluと3社の独占コンテンツ契約継続を条件としたからであった。Disney、Fox、Comcast/NBCUniversalには、コンテンツ配信の競合になりえる会社を助ける意思はなく、これを拒否した。今回は、Huluが持つ、オーナー3社との独占契約は無いことは伝えてあったが、それでも買い手は何らかの配信契約を求める。Huluにいくらブランド名があっても、在庫が無い状況では10億ドルは高い買い物になる。提示された配信条件は不明だが、買い手に取り、厳しいものであった。
また、Comcastとして、その競合であるAT&T、あるいはDirecTVにHuluを渡すことに対する懸念もある。Huluを得ることで、Comcastへのより大きな競合になる可能性がある。Comcastはサイレントパートナーであり、経営には口を出せないが、オーナーとして拒否をする事は出来る。
Huluの売却が流れた後も、HuluはTime Warner Cable(TWC)による投資に関する交渉を続けていた。TWCはHuluを買う意志はないが、パートナーとして参加する意志があった。しかし、この交渉も流れた。詳細は不明だが、Huluの価値に関して折り合いが付かなかったようである。Disney、Fox、NBCUniversalの3社は、Huluに7.5億ドルの新たな投資をする事を発表している。この投資は何の為にするのかは発表されていない。ABC、Fox、NBC共にTV Everywhereのモデルで、自社ブランドでの配信を進めていく戦略である。これに変更が無ければ、広告ベースのキャッチアップ配信としてのHuluに7.5億ドル投資する価値は無い。キャッチアップ配信の多くは、放送から8日、あるいはそれ以後となっている。
Huluは7月末に4つの新しいいオリジナル番組を発表し、今年中に公開するオリジナル番組は20シリーズになる。HuluのCEO、Andy Forssel氏は、オリジナル番組、特に子供向け番組に力を入れていくと語っている。Hulu Plusはこれまで以上に重要になって行くが、無料のHuluも重要であるとも語っている。投資の目的はNetflix、それにAmazon Plusと競合する為の様である。Amazon Primeは子供向け番組を重要なコンテンツとしており、子供向けコンテンツの多いViacomと独占計画を結び、子供向けオリジナル番組に力を入れている。Amazonは4月に5つの子供向けオリジナル番組の制作発表し、7月にさらに5つの子供向け番組の制作を発表している。Forssel氏は、HuluがTV Everywhereの配信プラットフォームとして貢献する可能性もあると語っている。
