AOLはインターネットビデオ広告のAdap.tvを昨年の9月に買収したのに続き、PrecisionDemand社を買収し、Adap.tvに合併させた。PrecisionDemandはリニア放送向けのターゲット広告のプラットフォームで、ビッグデータを使い効率的な広告を行うことを目的としている。Adap.tvはその技術をリニア放送の広告でも使う為に大手広告会社のInterpublicのMediabrandsと契約しており、AOLはインターネット広告だけでなく、テレビ広告にも参入を始めている。
2014年NAB
2014年のNABへの登録者は98,015人で、前年の4%増であった。実際の来場者数はまだ発表されていない。昨年の実際の来場者は93,850人であった。展示者数は1,746社で、利用スペースは7%増え、945,000平方フィートであった。混雑度を低く感じたのは利用スペースが増えたためであろうか。
今年のNAB前の、プレスリリースには買収関係が目立った。昨年にプライベートエクイティーのGores Groupに買収された、HarrisのBroadcast事業は1月にエンコーダー会社のImagine Communicationsを買った。そして、3月にGores GroupはHarrisの伝送系以外を分離し新しい会社を作り、社名をImagine Communicationsとした。Imagine社は、NAB中にTV Everywhere向けの製品拡大の為に、Digital Rapids社の買収を発表した。
なぜiSTBが注目されているか
インターネットSTB(ストリーミング・プレーヤ)はスマートTVが普及するまでの過渡的な製品との見かたがあった。しかし、Tim Cook氏はApple TVは同社の「趣味」では無く、主流の製品になっていると語っている。昨年夏に出荷が開始されたGoogle Chromecastの売上は好調で、すでに数百万台が出荷されている。そして、先月にはAmazonがFire TVを出荷開始した。
iSTBに対する消費者の関心が高まっているのはスマートTVが高価な事がある。TVメーカーに取り、スマートはハイエンド向けテレビの機能である。これに対して、iSTBは$100以下であり、WalMartで買った、小さな画面の安いテレビでもスマート化が出来る。インターネット接続はハイエンド機能であるので、メーカーは毎年、見た目を新しくし、古いスマートTVを陳腐化させている。LGはYahoo TV、LG独自、Google TV、そしてWebOSと、毎年の様にミドルウェアまで変えている。メーカーはスマートTVは高価で、1年で陳腐化するとのメッセージを送っている。それなら、$35のChromecastを買った方がスマートである。
地上波競売の規則作り
FCCは5月15日の会議で、来年に予定されている地上波の競売に関する規則を決議する。発表されている内容によると、放送免許を返上した放送局は競売の利益を受け取った3ヶ月以内に放送を停止する必要がある。競売の後、帯域の再編成が行われ、移転をしなければならない局は39ヶ月以内にそれを完了する。帯域を移転する費用は競売の利益から支払われる。帯域の再編成後の放送局のサービス地域は2012年2月22日時点で認められているのと同じになる。また、放送と無線通信の間にはガードバンドが設けられ、ガードバンドの無免許利用の条件も検討される。
FCCは競売の時点で、現在1 GHz以下の帯域の保有率が少ない事業者を優先する事も検討している。保有している帯域の内、低い周波数の比率が3分の1以下の事業者の為に、各地域で最大30 MHzを予約する事をFCCは検討している。現在、1 GHz以下の無線通信帯域の70%はAT&TとVerizonの2社が持っている。AT&Tはこの案に反対をしており、もしもこの規則が認められれば、競売に参加しないと語っている。
NBCのTV Everywhere計画
NABの開催中の地上波ネットワークのNBCはその加盟局を集め、そのTV Everywhereのサービスの内容を説明した。詳細は公開されていないが、NBCはABCが行っているWatch ABCと同様にオンデマンドで番組を提供する以外、ライブでの同時再配信も行う。サービスはTV Everywhereとして提供されるので、視聴者はNBC、あるいはNBC加盟局とTVEの契約している多チャンネル事業者への加入が必要になる。NBCのTVEサービスは6月にNBC保有局がサービスを開始し、秋にはNBC加盟局もサービスを提供する事が可能になる。NBC加盟局が提供する場合、加盟局が独自に放送している非NBC系番組の配信、支払い条件等が問題となる。ABCのWatch ABCを提供しているのはABC保有局だけであり、加盟局での提供はまだである。
