コンテンツ料の高騰

SNL Kagan社は2021年における地上波局の再送信料は$103億になるとの予測を発表した。同社は2015年の再送信料は$63億になり、2020年の料金を$93億から$98億と修正した。これは年平均で8.5%の値上になる。SNL Kagan社は多チャンネルネットワークの放送料の値上はさらに大きく、年平均10%と予測している。このレベルでの値上げが行われると2018年での地上波局の平均再送信料と主要な多チャンネルネットワークの放送料は下記のようになる。

FilmOnは多チャンネルサービス

Aereoと同様な地上波再送信のサービスをスタートさせ、そのサービス名をBarryDiller.com(Aereoのオーナー)、Aereo Killer等と名付けて話題になったAlki DavidのFilmOnに対して、カリフォルニアの裁判所は同社を多チャンネルサービス事業者とみなす判定を下した。FilmOnはI Love Lucy等の昔のテレビ番組、世界から集めたビデオ等を配信するサービスを提供しており、Aereoがサービスを開始すると、それを真似したサービスをロサンゼルスで始めた。しかし、TVネットワークはこのサービスを著作権違法で訴え、カリフォルニア州裁判所はサービスを停止させた。しかし、FilmOnはその後、同社は多チャンネルサービス事業者であり、地上波再送信の強制実施許諾を求めるていた。

通信法の定義では多チャンネルサービス事業者は自社が保有する回線上で、放送を行う事業者である。2012年にニューヨークの裁判所はインターネットビデオ事業者のIvi社と放送局のWPIXの裁判において、インターネットでのビデオ配信事業は多チャンネルサービスではないとの判定をしている。FCCでは現在、インターネットでのビデオ配信を多チャンネルサービスに含めるかの議論を始めている。もし、インターネットビデオも多チャンネルサービスであれば、地上波局はFilmOn等のインターネットビデオの会社とも地上波再送信契約をしなければならなく、マストキャリーを求めている地上波局は無償で再配信許可を与える必要がある。Aereo、あるいはFilmOnが行った様な無許可での再配信は違法である事に変わりないが、放送局は再配信契約交渉を拒否する事は出来ない。

しかし、すべてのインターネットビデオ事業者が多チャンネルサービスとして認められる事を望んでいる訳ではない。多チャンネルサービスと認定された場合、ケーブルTV事業者と同様な規制で縛られる事になり、Apple、Amazon、Microsoft等はFCCに対してインターネットビデオを多チャンネルサービスと定義する事に反対する意見を提出している。

放送帯域の競売は2016年3月29日開始

FCCはテレビ放送の帯域の競売を2016年3月29日からスタートする事を決定した。競売は今年に行われる予定であったが、NAB等が競売に対する訴訟を起こしたことで2016年まで延期になっていた。競売のプロセスは8月6日の投票で可決した。プロセスの大きな争点は、再編成後に一部の放送局が通信帯域の上りと下りの間のデュープレックス・ギャップに配置される可能性がある事で、共和党の委員二人は反対をした。

放送免許を持つ会社は競売で大きな儲けを得る可能性があり、昨年は放送局の買収が盛んで、$53億ドル以上の売買があった。しかし、買収は落ち着き、2015年Q2のテレビ局の買収総額は9820万ドルであった。最も大きな売買は、Gray Televisionが$3360万で、テキサス州の局をInvestment of Americaに売却したものであった。

音楽: ストリーミングが増える

音楽業界でもトレンドは購入ではなく、聴き放題のサブスクリプション・モデルに移行している。Nielsen Musicによると、ストリーミングが増え、ダウンロード、CDの売上は減っている。同社によると2015年Q1での音楽ストリーミング本数は前年同期比で74.2%増え、586億となった。音楽ビデオを加えると109.2%の成長で、766億本であった。これに対して、シングルのダウンロードは5.316億で、10.4%減った。しかし、アルバムのダウンロードの減少は0.1%と少なく、5370万であった。2014年期ではアルバムのダウンロードは10%近い減少をしており、今期の0.1%の減少は幾つかの大きなヒットアルバムのお陰であった。CDの売上も10%減で、5660枚であった。僅かであるがCDの売上枚数はまだ、ダウンロードを上回っている。しかし、例外もある。LPの売上は38.4%の成長をし、560万枚となり、CDの10%になっている。

OTT視聴時間がTVを抜く

テレビ放送の視聴時間が前年同期比で4四半期連続で減少している事を先月号で書いたが、OTTビデオ広告のプラットフォームを提供しているAlphonso社のブログ(http://blog.alphonso.tv/post/
122822528244/linear-tv-audience-down-15-year-over-year)によると、Netflix等のOTTサービスが配信するビデオの視聴時間がリニア放送の視聴時間を抜いた。同社のよると、リニア放送の視聴が占める割合は2014年の52%から2015年には44%へと下がり、OTTは25%から45%へと大きな成長をした。視聴時間が減ったのはリニア視聴だけでなく、DVR(タイムシフト)は15%から9%へと減り、VODも8%から2%へと落ちた。OTTの45%の内訳はNetflixが28%、その他が17%である。

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Alphonso