国際市場: デジタル化

  • フランスのデジタルTV普及率は99.3%に達した。規制当局のCSAによると、99.3%の世帯は最低で1つのデジタル受信機を持っている。デジタル地上波を受信している世帯は61%で、IPTVに加入している世帯は30.8%であった。
  • シンガポールはそのデジタル放送の規格にDVB-T2を採用する決定をした。シンガポールのアナログ停波は2020年以後になる。DVB-T、それにT2は欧州、ロシア、アフリカの一部、オーストラリア、ニュージーランドで採用されている。マレーシアもDVB-T2の採用を検討している。

国際市場: インターネットTV

  • ポーランドの公共放送局、TVPはHbbTVのサービスを開始した最初のアプリケーションは、Euro 2012で、地上波放送のTVP1 HDとTVP2 HD向けに提供されている。
  • フランスの通信事業者、Orangeはビデオ投稿サイトのDailymotionの残り、51%を7200万ユーロで購入した。OrangeはDailymotionの49%を2011年1月に6000万ユーロで得ていた。
  • イタリアのLiquid TVはSmartkey TVと呼ばれる、USBドライブサイズのスマートTVアダプターを6月から発売する。Smartkey TVはAndroid 4.0を搭載し、Google Play Storeからアプリケーションをダウンロードできる。Smartkey TVは99ユーロで発売になる。Liquid TVは製品の販売以外に、Smartkey TV向けのVODサービスを提供する。

国際市場: 多チャンネルサービス

  • ドイツのケーブルTV協会、ANGAによるとドイツの世帯の42%、1800万世帯がケーブルTVに加入している。ケーブルモデムへの加入世帯は360万である。
  • ウクライナのデジタル地上波視聴世帯は5月末で250,000世帯に達した。今年のデジタル地上波の受信機の販売台数は100万台と予想されている。
  • イタリアの無料衛星放送プラットフォームを受信しているTVの数は145万台に達している。
  • パラグアイの衛星サービス、Claroの加入者は35,000世帯に達した。昨年6月にスタートしたClaroは今年の末までに10万世帯に達する事を目標にしている。
  • スウェーデンのCom HemはそのIPTVサービスにTiVoを採用する。Com Henは2013年の春にTiVoの導入を開始する。欧州ではすでにVirgin Media(イギリス)とONO(スペイン)がTiVoを導入している。
  • スイスの通信事業者、SwisscomはそのIPTVサービスでクラウドベースのDVRサービスを提供する。技術はAlcatel-Lucentが提供する。

Cable Show 2012

National Cable & Telecommunications Association(NCTA)主催のケーブルTV産業の大会、Cable Showがボストンで開催された。参加者数は12,000人で、昨年のニューオリンズ大会の13,000人、2010年のロサンジェルス大会の13,3000を下回り、2009年(ワシントンDC)の12,100人、2008年(ニューオリンズ)の12,100人と同等であった。2013年のCable ShowはワシントンDCで開催される。

2012年のCable Showの最大の話題はIP化である。数年前までケーブルTV事業者はIP化には無関心であった。しかし、状況は大きくと変わっている。ケーブルTV事業者がIP化に熱心になる理由には幾つかある。

1つは、オンデマンドで提供されるコンテンツの増加だ。ケーブルTV事業者はTV Everywhereとして、TV番組の見逃し視聴のサービスを提供し始めている。これはコンテンツの量を大きくと増やし、QAM上のVODでは効率良く提供する事が出来なくなっている。オンデマンドのコンテンツ配信にはIPの方が効率的である。しかし、既存のSTBはIP対応ではないので、TV Everywhereで見逃し視聴をする時は、STB(TV)は使えず、コンピュータ、タブレットを使う必要があると言う問題が出ている。これは利用者に取り、不便であり、QAMとIPの両方に対応するハイブリッドSTBの導入の必要性を増幅させている。

CWネットワークの問題

4大地上波ネットワーク(ABC、CBS、Fox、NBC)以外にハリウッドの資本がある地上波ネットワークとしてCWがある。CWは、CBSとTime Warnerのジョイントベンチャーで、主に若い視聴者(18から34歳の層)を対象としてきた。これにより、CWは成功をしてきたが、現在ではこれがCWの問題の原因になっている。CWの視聴者層は、オンライン化をリードしている世帯でもあり、Netflix、Hulu Plus等の利用も多い。CWは2011年から2012年のTVシーズンでは、その視聴の18%はオンラインであったと発表している。

しかし、オンラインでの視聴が大きくと伸びていると言う事は、TVでの視聴の減少を意味する。CWの2011/12年期のプライムタイム視聴は15%減少し、平均視聴150万人に落ちている。CWの対象である28~34歳の層では視聴者は20%も減っている。オンライン視聴が増える事で、Netflix等のOTT-Vからのライセンス収入は増えている。しかし、TVの収入構造はまだ広告が重要であり、視聴をオンラインに奪われる事で失っている広告収入をNetflix、Hulu Plus等からのライセンスで補っていくことは困難である。