昨年に$5.4億でプログラマティック広告のソルーションを開発してきたTubeMogulを買収したAdobeは、これをベースにAdobe Advertising Cloud TVを発表した。Adobeのプログラマティック広告プラットフォームは放送、OTT、リニア、VOD等様々な配信方法に対応する。NBCUniversal、Univision、A+E Networks、Discovery等からの番組がAdobeのソルーションに対応している。
ATSC 3.0後の再送信
次世代放送規格のATSC 3.0への移行は自主的に行われる。ATSC 3.0には後方互換性が無いので、移行する局は既存のテレビに対応する為にATSC 1.0での放送も引き続き行う事が義務になる。その為には、移行する局は、ATSC 1.0での放送を続ける局とのチャンネル共有の契約する必要がある。しかし、アメリカではTV世帯の85%は地上波を多チャンネルサービスの再送信で見ているので、ATSC 3.0へ移行した局の再送信をいかに行うかが問題になる。基本的には、3.0での再送信義務は無く、チャンネル共有で放送される1.0が再送信義務になるが、ルール作りはこれからである。
FCCはそのルールの為のコメントの受付を始めた。ATSC 3.0の普及を進めているNAB、CTA等の団体は、規制はATSC 3.0の「ブートストラップ」と呼ばれる基本的なサービス部分だけが対象で、追加機能は規制対象にしない事を求めている。再送信を行うケーブルTV側もそれには合意しているが、ATSC 3.0への移行をした局の再送信を行う上でのさらに細かい要求を提示している。中小規模のケーブルTVの事業者を代表するAmerican Cable Association(ACA)は4つの規則を求めている。
WalMartの変身
小売店舗は危機にある。小売チェーンとしてはK-Martも持ち、著名なSearは2010年からの連続赤字で、損出は累計で$100億になっている。電子工作には欠かせなかったRadio Shackは最近に2回目の倒産をし、全店舗を閉鎖する事になる。家電店のHHGreggも最近、破綻した。大手小売チェーンの内、元気なのはWalMartだ。株価は$70で、2015年の時点より増えている。
小売店舗が駄目なっている最大の原因はEコマースで、特にAmazonである。WalMartは、Amazonと戦ってきた。AmazonがDVD販売でWalMartを抜き、さらに2006年にTVODを始めた事に対して、WalMartは2010年にVuduを買収した。Amazonがオンライン靴屋のZapposを買えば、WalMartはShoebuyを買い、Amazonへ対抗してきた。WalMartは店舗販売がベースだが、Eコマースも成功させている。WalMartはEコマースと店舗の売上を分けて発表していないが、推定ではEコマースではAmazonに続く2位の会社になっている。
ニュースネットワークの視聴が伸びる
多チャンネルサービスのニュース専門ネットワークはトランプ大統領に感謝をしなければならない。Pew Research CenterがNielsenのデータを使って行った分析では、Fox News、CNN、それにMSNBCの合計プライムタイム視聴者は2016年で480万人で、前年から55%の成長をした。収入も当然に増え、3ネットワークの合計収入は$50億で、前年から19%増えた。トランプ大統領は就任後も話題を作り続け、ニュースネットワークの躍進は2017年も続いている。5月の最後の週(22日~28日)ではFox Newsの平均視聴者数は230万で、NBAのプレーオフを放送していたTNT(200万人)を抜いてい1位になった。3位は160万人のMSNBCで、TBSとESPNが120万人で4位タイであった。5位はCNNとHistoryがそれぞれ100万人で並び、多チャンネル向けネットワークのトップ5(7ネットワーク)中、3つはニュースネットワークであった。
FilmOnとFox等が和解
FilmOnとAereoは2012年に地上波を無断でインターネットで配信するサービスを始めた。どちらも、加入者の数以上の小型アンテナで構成されるアンテナアレイで放送を受信し、それをIP変換し、有料で配信した。加入者1人に対して1つのアンテナがあるので、共同アンテナで受信した放送の再送信ではなく、ネットワークDVRと同じに著作権には触れないとの主張であった。CablevisionのネットワークDVRを合法と判断したニューヨーク裁判所は、Aereoのサービスも合法としたが、カリフォルニア法廷はこれらサービスを違反と判断した。2014年に最高裁は違法の判決を下し、サービスは閉鎖されたが、訴訟はその後も続いていた。
FilmOnはインターネットでの地上波再送信はケーブルTVと同等であり、著作権局がケーブルTV事業者に与えている地上波の再送信許可が適用されるべきであると訴え、Fox等の地上波ネットワークと争っていた。FCCの規制ではケーブルTVは自社の回線を使った放送と定義されており、インターネットでの配信は含まれない。しかし、著作権局の定義は曖昧で、回線とは明記されて無く、「施設」となってる。自社回線の無いインターネットでの配信をするための施設があれば、含まれると取る事も可能である。
法廷は放送ネットワーク側の視聴を認め、インターネットでの配信はケーブルTVとは異なると判断したが、FilmOnは控訴をしていた。しかし、その結果が下される前にFilmOnはFox等と和解した。和解の内容は発表されていないが、FilmOnが負けを認めたようである。
