多チャンネルサービスの崩壊
アメリカではテレビは多チャンネルサービスで見る物であった。多チャンネルサービスが好まれたのは地上波の届かない地域が多くあった事、家の美観的に地上波アンテナが嫌われた事等の様々な理由があったが、ピークの2009年では88%に近い世帯が多チャンネルサービスに加入していた。多チャンネルサービスが普及した事で地上波以外のCNN、ESPN、Nickelodeon、Disney Channel、TBS、Discovery等のチャンネルも誕生した。
しかし、状況は急激に変化している。2017年に多チャンネルサービスのトップ7社だけで、既存サービスから300万世帯を失った。既存多チャンネルサービスとはケーブルTV、IPTV、衛星の3つで、OTTベースの物は含んでいない。これら7社で約85%のシェアがあるので、業界全体では350万世帯を失った事になる。
55歳以上でのSVOD利用
多チャンネルサービス、そして放送自体がOTTに市場を奪われているが、視聴時間の減少はまだ少なく、テレビ広告の収入も僅かなのは55歳以上がテレビを見ているからである。Deloitteの調査ではアメリカのベビーブーマー世代(52歳から70歳)におけるSVODの加入率は37%に達しているが、ミレニアル世代の68%の半分程度でしかない。
多チャンネルサービスとSVODの関係
TiVoの「Online Video and Pay-TV Trend Report Q4 2017年」(https://goo.gl/RpSoV1)によると2017年Q4でSVOD利用者は成人の68.2%で、Q3から4.6ポイント増えている。多チャンネルサービス加入者におけるSVOD利用は69.5%であるのに対して、多チャンネルサービスに加入していない人の間では加入率は63.8%である。SVODに加入しているから多チャンネルサービスに入っていないのではなく、ビデオエンターテイメントへの関心が低いから多チャンネルサービスに入っていないことになる。

TiVo
