ケーブルTV事業者のモバイル戦略

ケーブルTV事業者のモバイル市場への関心は1990年代からある。ケーブルTV事業者はPCS帯の競売で帯域を購入し、モバイル市場への参入を狙ったが、成功しなく、事業を手放していった。モバイル事業を行っていた最後の大手ケーブルTV事業者はComcastで、1999年にその800,000加入者のシステムをSBC Communications(現AT&T)に売り、第1幕が閉じた。

伸び悩むVOD

ケーブルTV事業者はVODに力を入れ、そのサービス地域の90%でVODサービスは利用可能になっている。VODで提供されているコンテンツも増え、また新作映画がVODとしてリリースになるタイミングも早くなっている。VOD市場は成長しており、PricewaterhouseCooperのGlobal Entertainment and Media Outlook 2009-2013によると、VODの市場規模は28億ドルであった。

成長が止まったLCD TV

DisplaySearch社によると、2000年から2008年まで年率20%の高成長をしてきたFPD(Flat Panel Display)市場の成長は止まり、2008年から2016年の年率成長は1%にしかならない。2009年は2008年よりマイナス20%の成長となる。2010年はプラスに転じ、13%の成長を見せる。

広告スキップは2年後に18%になる

DVRの普及により広告のスキップが増えているが、DVR Research社の統計では現在スキップされている広告はまだ6%程度であるが、同社は2年後には広告がスキップされる率は16%から18%になると予想をしている。同社はDVRの普及は現在の30%程度から2011年には50%に達すると予想して

VerizonがCablevisionをFCCに訴える

VerizonはFCCに対して、Cablevisionが規制に背いて、FiOS TVに対する番組の配信を拒否していると訴えている。CablevisionとVerizonは共にニューヨークでサービスを行っており、熾烈な戦いを行っている。CablevisionはニューヨークのプロチームのNY Knicks、NY Rangers、NY Islanders、New Jersey Devils、Buffalo Sabres等の放送権を持つMadison Square Garden Network(MSGN)を持っている。FCCは多チャンネル事業者に対して、保有する番組の競合への提供を拒む事を禁じている。