大手コンテンツ事業者のNBC Universal、Time Warner、Viacom、Disney、News、Discovery等は視聴者調査に関するコンソーシャムのCoalition for Innovative Media Measurement(CIMM)を設立した。CIMMにはコンテンツ事業者だけでなく、大手スポンサー企業のProcter & Gamble、AT&T、Unilever、代理店のGroup M、Starcom MediaVest Group等も参加している。
アメリカのTV業界における視聴者調査はNielsenが独占してきた。Nielsenに対しての不満はあるが、これまでは大きな問題にはなっていなかった。しかし、TV番組の流通が地上波放送だけでなく、多チャンネルネットワーク、インターネット、モバイルと広がる事で、Nielsenの統計に対する不満が大きくとなっている。
1つの不満はその調査手法である。Nielsenは紙を使った日記形式での視聴記録に頼ってきた。電子式の手法の導入も始まっているが、210のDMA市場の内、トップ23でしか使われていない。85%以上の世帯が多チャンネルサービスに加入し、デジタルSTBではリアルタイムで、視聴データが得られる中、1世代前のNielsenの紙ベースの統計の信頼性、そのタイムラグに対する不満が増えている。
もう1つの不満はDVR、オンライン、モバイル等の通常の放送以外でのTV番組の配信に対する統計である。NielsenはC3と呼ばれる統計を提供しているが、このデータはこれまでにTVだけの統計に比べて非常に高価である。デジタルデバイス向からの統計は自動的に収集出来るのになぜ、手間のかかる紙のデータより高くなるのか、不満が出ている。また、C3のデータが高価な事で、利用が少なく、広告料を決める標準になっていないとの不満も多い。
NBC Universalは北京オリンピックの時に独自で、TAMI(Total Audience Measurement Index)と呼ばれる、放送時のTV視聴だけでなく、DVR、オンライン、モバイル等での視聴をまとめた統計を作り、その後、自社の主要番組に対して、毎週TAMI値を発表している。TAMIはNielsen、Omniture、Rentrak等の会社から集めた統計を使っている。
CIMMの目的は必ずしもNielsenの競合を作る為ではない。Nielsenの競合を作る事は容易では無い。TiVoが最近、そのSTBを使った視聴者統計を売ってい他、TNS Media ResearchがDirecTV等と視聴者統計と作っている等の例があるが、どれも小規模であり、Nielsenをすぐにリプレース出来る物ではない。短期的なCIMMの目的は、Nielsenにプレッシャーを与える事である。コンテンツ事業者も、スポンサーも新しい媒体によるTV番組の提供がどの様に視聴され、どの様な広告価値をもたらせているのかを知りたがっているが、Nielsenは変化の速度に追いついていない。しかし、中立であるべきのNielsenにCIMMがプレシャーを与え、その調査方法を変えさせる事も問題である。
別なニュースで、Nielsenは2009/2010年のテレビシーズンにおける全米視聴世帯を1.149億とする事をは発表した。昨年期からの増加は400,000世帯で、これまででは最も低い、増加になっている。トップ10のDMA市場順位には変動は無いが、10位から20位ではシアトルが14位から13位に上がり、デンバーが18位から16位に上がった。反対にマイアミとクリーブランドが順位を落とした。2009/2010年シーズンの総TV市場とDMAは下記からダウンロード可能。
http://blog.nielsen.com/nielsenwire/wp-content/uploads/2009/08/2009-2010-dma-ranks.pdf
