TWCがSlingを無料で提供

Time Warner Cableはその最高速の50 Mbpsインターネット・サービスを売る方法としてSlingbox Pro HDを無料で提供する。SlingboxはDish Network子会社のEchoStarが提供するデバイスで、STB等と接続する事で、放送、あるいはDVRに録画された番組をインターネットを使い、PC、スマートフォン、タブレット等に配信する事が出来る。Slingbox Pro HDは定価$300で、TWCの50 Mbps Widebandサービスは月額$99である。

Time Warner CableはSlingboxを提供する事で、高速インターネットサービスをより魅力的にしようとしている。同社は10 Mbpsのサービスを$30で提供しており、$99のサービスに加入させるには、10 Mbpsでは不十分なアプリケーションを提供する必要がある。それと同時にこれは、コンテンツ事業者への挑戦とも取れる。Time Warner CableはCablevisionと同様に、ケーブルTV加入者の家庭内で、WiFiを使ってのTV放送の再配信サービスを行っているが、Viacom等の一部の事業者は、これに反対をしている。Slingboxを使えば、宅内だけでなく、屋外でも家庭内のSTBで受信あるいは、再生した番組を見ることが出来る。

Dishの無線ブロードバンド計画

Dish Networkは同社が購入した衛星ブロードバンド事業者のDBSDとTerraStarの帯域、合計40 MHzを1つに束ね、衛星・地上ハイブリッドのブロードバンドサービスを提供する為の許可をFCCに申請した。Dish Networkは破綻したDBSD、TerraStarを買収する事で、その帯域の利用権と最新の衛星(TerraStarは111°WL、DBSDは92.85°WL)を得ている。DBSD、TerraStarは共にMSS(Mobile Satellite Service)を提供する計画であった。Dishはこの2つの帯域をまとめ、さらに地上波網を加え、TD-LTEのサービスを構築する予定。LightSquaredの計画と同様に、衛星を使わない地上網だけのサービスも販売する。LightSquaredの計画はGPSに干渉する事から問題になっているが、Dishが得た帯域はSバンドで、この問題は無い。FCCがDBSC、そしてTerraStarに与えた免許は衛星通信であり、衛星・地上ハイブリッドサービスを提供する場合、FCCの許可が必要となる。

もし、Dishが許可を得た場合、地上網の為に、全米で4万のアンテナを設置する必要がある。Dishが独自に資金調達が出来ても、経験と技術力が無く、既存の通信事業者とのパートナーシップを作る可能性が高い。司法省はAT&TとT-Mobileの合併を阻止する決定をし、DishのパートナーとしてAT&Tが浮上している。Dishは、700 MHzの競売で得た帯域権も持っており、QualcommがFLO TV向けに使っていた帯域を得ようとしているAT&Tには、これは魅力がある。

NetflixとStarzの契約終了

StarzはNetflixとのコンテンツ契約更新の交渉を止め、契約は2012年2月28日で終了になると発表した。Liberty Mediaの持つ、有料チャンネルのStarzはインターネットを使ったストリーミングサービスを開始し、Sony、Disney等の大手映画会社の映画をストリーミングする権利を得た。しかし、Starzのストリーミングサービスは不成功で、Starzは2008年にNetflix経由でこれらコンテンツを配信する契約をした。この契約は3000万ドルで、Netflixは破格で、Sony、Disney等のコンテンツを得ることが出来た。契約更新の場合、金額は3億ドル規模になると推定されていた。

Netflixは、Starz、Showtime等の有料チャンネルのオリジナルTV番組を配信してきたが、Netflixの加入者が増えることが、有料チャンネルはNetflixを競合視し始めた。そして、Netflixがこの3月にオリジナルTVシリーズ「House of Card」の権利を得た事で、有料チャンネルとの競合が本格化した。HBOは以前からNetflixでは配信をしていなかった。CBS系のShowtimeはNetflixが「House of Card」の権利を得た直後に契約を解消している。

インターネットビデオの利用

Yahoo!がInterpret社の協力で行った調査によると、インターネットでビデオを見る人は57%になり、2009年から33%の増加をした。また、2009年の調査と比べ、短編ビデオの視聴が減り、TV番組、映画を見る人が増えている。

過去24時間に見たビデオの種類(返答者の%)
ビデオの種類 2009年 2011年
短編 84% 74%
TV番組 11% 18%
映画 5% 8%

Yahoo!

インターネットで配信されるビデオの視聴が増える事で僅かであるが、TV放送の視聴が減り始めている。Ericssonがオーストラリア、オーストリア、ブラジル、中国、ドイツ、オランダ、ロシア、スペイン、スウェーデン、台湾、UK、アメリカ、韓国で行った調査によると、TV放送を見ている人は2010年の88%から2011年は84%に減り、録画されたTV放送番組を見る人も50%から45%に減った。YouTube等の短編のインターネットビデオの視聴は44%から47%に増え、ストリームされたTV番組の視聴は30%から33%に増えている。

コネクテッドTVの利用

In-Stat社の調査によると、インターネット・アプリケーションを走らせる機能を持つ、コネクテッドTVを購入した世帯の60%は、週に1回以上、TVアプリを使っている。最も多く使われているアプリは、やはり、YouTubeとNetflixである。In-Statは、すでにアメリカの世帯の22%はコネクテッドTVを持っており、コネクテッドTVの市場はこの先5年間、年率36%で成長すると予想している。しかし、In-Statによると、アプリを走らせる機能は、TVを購入する時点での大きな動機にはなっていない。