Nielsenから第2四半期の「The Cross-Platform Report」が発表された(www.nielsen.com/crossplatform)。TV、OTT-V、モバイルビデオの視聴者数、視聴時間はどれも前年同期より増えている。2011年2QのTV視聴者は2.88億人で、0.6%増であった。インターネット(OTT)ビデオの視聴者は、1.43億人になったが、2010年2Qからの成長率は低く、2.6%であった。OTT-Vの視聴者は、TV視聴者の50%に達している。視聴者数での成長率が高いのはモバイルビデオの視聴で、視聴者は前年同期から36.2%増え、2992万人となった。コンピュータの利用者におけるOTT-Vの視聴者は、75%に達しているのに対し、携帯電話利用者におけるモバイルビデオ視聴者はまだ13%でしかない。
タブレットのTVとの同時使用
Nielsenが行った調査では、タブレットユーザの42%は毎日、TVを見ながらタブレットを使っていると答えている。28%は週に数回はTVを見ながら使っていると答えており、両者を加えると70%が頻繁にタブレットを使いながらTVを見ている事になる。スマートフォンのユーザでもTVとの同時利用は高く、40%は毎日、24%が週に数回と答えている。逆にTVを見ながらEリーダーの使用は低く、45%が同時利用は無いと答えている。
局からネットワークへの支払い
TVネットワークが出来た時点では、広告は全てネットワークが売っていた。番組を放送してもらうためにネットワークは放送局に補償金(放送料)を払っていた。しかし、広告の仕組みが変わり、スポンサー広告が減り、放送局もその地域向けの広告を売ることが可能になった事で、補償金は減っていき、現在では殆ど消えている。今後は、その逆に放送局からネットワークへの支払いが出ている。
この逆放送料が生まれたのは、放送局が多チャンネル事業者に対して再送信料を請求し始めたからである。多チャンネル事業者は、大手ネットワークの番組を放送しない訳にはいかない。特に、ケーブルTV、DBS、電話会社と競合がある現在、地上波チャンネルを失う事は加入者減少につながる。放送局は多チャンネル事業者に対しての再送信料をつり上げていくことに成功している。しかし、番組をネットワークに提供しているのはネットワークであり、黙っている訳はない。ネットワークは放送局が得ている再送信の分け前を請求し始めている。調査会社のKaganによると、2011年の逆放送料(放送局からネットワークへの支払い)は$1.49億であったが、2015年には$13億ドルと10倍近くに増えると予想をしている。
DVR普及率は44%
Leichtman Research Groupが発表した統計ではDVRの普及はTV世帯の44%に達した。2008年での普及率は8%であり、利用は急成長をしている。DVRの殆どは多チャンネル事業者が提供している。DVRの満足度も高く、利用者の80%はDVRサービスに10点満点中8点以上を付けている。
VODの利用も進んでおり、デジタルケーブルTV加入者の62%は、最低で月に1回はVODを利用している。1年前の利用率は52%であった。VODの満足度も高く、利用者の82%は8点以上を付けている。これは2年前の55%から大きく増えている。有料VOD利用者の77%は、有料VODに対して8点以上を付けている。
これに対して、NetflixのWatch Instantlyの満足度は低めで、63%がWatch Instantlyの重要度を8点以上となっている。これは1年前の48%、2年前野43%から大きくと増えている。Netflixユーザの20%はWatch Instantlyを毎日使っていると答え、57%は週に最低1回は使っていると答えている。Netflixユーザの86%は多チャネルサービスに加入し、43%は多チャンネルサービスの有料チャンネル(HBO等)に加入していると答えた。この比率は、Netflixを使っていない人でも殆ど同じであった。
AT&T、Verizonがパテント訴訟で敗訴
AT&T、Verizonが共にTV関係のパテント訴訟で敗訴をした。Verizonは、インタラクティブTV技術のActiveVideo社から4つのパテントを侵害していると訴えられていた。8月にバージニア東部の地域裁判所の陪審員は、ActiveVideoの訴えを認め、VerizonはそのFiOS TVサービスでActiveVideoのパテントを無断で使ったとして、1.15億ドルの支払いを命じた。さらに、9月には裁判官は、Verizonに追加賠償金をして2410万ドルの支払いを命じた。ActiveVideoはCablevisionのインタラクティブサービスの技術を提供している会社で、VerizonはCablevisionのサービスはVerizonのパテントを侵害しているとITC(国際貿易委員会)に訴えていたが、ITCはこれを退けた。
AT&Tは、TiVoとの訴訟に負けた。TiVoはAT&Tが同社のDVRパテントを侵害していると訴えていた。損害賠償額は不明だが、5000万ドルから6000万ドル程度になると思われる。TiVoは、別途、Verizonに対する訴訟もある。TiVoはすでに、Dishとの訴訟にも勝っており、Verizonとの裁判にも勝つと思われる。

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