ワシントンDC控訴裁判所は、FCCが2011年に通過させたインターネット中立性規制は無効だと判断した。FCCはブロードバンド事業者が特定の事業者、あるいはアプリケーションのトラフィックを優先(あるいは後回し)する事を禁止する規制を作ったが、Verizonはその合法性に対する訴訟を起こしていた。法廷は、FCCはブロードバンド事業者を「通信サービス」ではなく、「情報サービス」として定義しているためサービスを平等化させる規制の対象には出来ないと判断した。これにより、例えばVerizonは自社が提供しているストリーミングビデオサービスのRedbox Instantを優先し、Netflixのトラフィックを後回しにする事が出来るようになる。また、2009年にComcastが行ったように特定のアプリケーション(BitTorrent)を使えないようにする事も可能である。しかし、Comcastの場合、特定の事業者のサービスを優先する事はNBCUniversalを買収した際の条件として受けているので、インターネット中立性規制が廃止になっても、2017年までは差別をする事は出来ない。
VerizonがIntel Mediaを買う
Verizonがバーチャル・ケーブルTVサービスのOnCueを計画しいたIntel Mediaを買収した。買収金額は発表されていない。Intelは5億ドルの値段を付けていたが、合意した金額は2億ドルに近いと推測されている。Verizonは、Intel Mediaの約350人のスタッフを引き継ぎ、オフィスはシリコンバレーから動かさない。また、契約にはVerizonのSTBにIntelのCPUを使うことも含まれていると思われる。
VerizonはなぜIntel Mediaを買収したか? 1つの理由は、そのFiOS TVをフルIPTVに移行するためだと言われている。FiOS TVはQAMとIPのハイブリッドだが、VerizonはIPへの完全な移行を進める予定だ。しかし、その為だけにIntel Mediaは必要ではない。VerizonはすでにIPに移行する技術は持っており、IPTV化の為だけにIntel Mediaを買収する必要は無い。Verizonは第1四半期にはArris社製のメディアサーバー(6つのチューナと1TBのHDD)を導入する予定であり、IP化の計画があっても今すぐの事ではない。
CEの売上が減少
2013年のCES参加者は152,759人であった。2014年CESの参加者数はまだ発表されていないが、2013年を上回ったと思われる。しかし、CEAはCE(Consumer Electronics)市場は減少するとの予測を発表している。CEAによると、2014年の世界のCE市場は1%減少し、1.055兆ドルになる。CEAはテレビ市場は4Kの登場により2%増えると予想している。
CE市場の減退を裏付けるように、大手家電チェーンのBest Buyは同社のクリスマス売上(1月4日までの9週間)は97億ドルで、前年比1.5%の減少であったと報告している。オンラインでの売上は23.5%増えたが、店舗の売上が減少した。
調査会社のHIS Technology社によるとアメリカの第4四半期のテレビ受像機売上台数は3400万台で、2012年第4四半期の3750万台から9%減少した。2013年全体では、LCDテレビは3190万台6%ダウン、プラズマテレビは210万台で42%ダウンであった。
Aereoが新たな投資を得る
小型のアンテナを使い、地上波のインターネットでの再配信を行っているAereoは3400万ドルの新たな投資を得た。資金はBarry DillerのIAC、Gordon Crawford、それにHimalaya Capital Managementから出ている。Aereoは今回のCラウンドの投資以前に5800万ドルの資金を得ている。Aereoはこの投資を使い、積極的な地域拡大を予定しており、第1四半期末までに10から15の新たな地域でサービスを開始する。2014年にサービスが開始になった最初の地域はシンシナチで、1月21日にサービスが開始した。その次は2月19日にサンアントニオで開始が予定されている。Aereoのサービスへの加入者は発表されていないが、ニューヨークとアトランタでは、アンテナ数が足らなくなり、アンテナ増設まで新規加入者の受付がストップした(ニューヨークでは受付が再開ししている)。1つのアンテナから複数の視聴者に配信をするのではなく、加入者と同数のアンテナを使う事がサービスの合法性の基礎になっており、加入者数がアンテナの数を上回る事は出来ない。
FilmOnが提供しているAereoと同様なサービスFilmOn XはワシントンDCでの裁判に負け、ニューヨーク、コネチカットバーモント以外の州でサービスを提供する事を禁止されている。FilmOnはワシントンDCでの裁判に対して、Aereoに対する最高裁の判定が出るまでサービスの続行を許可する事を求めていたが、否定された。
Motive TelevisionのTablet TV
イギリスの放送技術会社のMotive Television、それにサンフランシスコ、デトロイト等9都市で放送局を持つGranite Broadcastingはタブレットからテレビ放送の視聴を可能にするTablet TVサービスのテストを開始する。Tablet TVはタブレットでATSC放送を受信するためのチューナとアプリで構成される。モバイルDTV(ATSC M/H)ではなく、通常の放送波を使うため、移動中の受信は出来ない。放送波の空きを使い、ビデオをタブレットに蓄積し、視聴する事も出来る。MotiveとGraniteはテストを2月から3月にスタートさせ、様々な機能をテストする。チューナーはMotive社の設計で、韓国のEcopro ICT社が製造を行う。
