放送が抱える大きな問題

4月に開催されたNABの参加者数は103,012人で、昨年(103,119人)とほぼ同じであった。出展者数は 1,874社で、昨年の1,789社より5%増えた。NABの大きな話題はIPへの移行であった。IP化はここ数年の話題であるが、昨年のNABでDisney/ABCがプログラミングから送出までフルIP化する事を発表したように、将来の技術では無く、現実的なソリューションになっている。

IP化の背景にはテレビ番組の視聴が放送からストリーミングに急速に進んでいる事がある。先月号で書いた様に、テレビ放送(ライブ+タイムシフト)視聴の時間が減っており、特に12歳から34歳での視聴時間が大きくと減っている。

スポーツのOTT配信

多チャネルサービスとスポーツは協力する事でお互いに成功をして来た。HBOを有名にし、ケーブルTVへの加入者を増やすきっかけの1つは1975年のマニラでのアリとフレージャーのボクシング試合中継である。それ以来、スポーツは多チャネルサービスの重要なコンテンツになっている。

メージャースポーツの地元での放送権は地上波ネットワークが持っているが、地域外の試合の放送権、格闘競技、大学試合、それにサッカーを含めた新たなプロスポーツは多チャネルサービスで放送されている。多チャネルサービスのスポーツネットワークと契約するだけでなく、リーグは自らチャンネル(ネットワーク)を持ち始めている。プロだけでなく、大学リーグも多チャネルサービス上で独自のチャンネルをを持つようになっている。

テレビ広告とインターネット広告

Internet Advertising Bureau(IAB)の報告(http://goo.gl/0dJoX8)によると2015年のインターネット広告の規模は2014年の$495億から20.4%の成長をし、$596億に達した。テレビ広告(地上波+多チャネルサービス)は$663億であり、インターネット広告より大きな市場であるが、成長は鈍く、2016年にはインターネット広告がテレビ広告を追い抜く可能性がある。インターネット広告は2011年に多チャネルサービスの広告を追い抜き、2013年には地上波放送も抜いている。

NetflixのコンテンツはHuluより少ない

前号にNetflixの映画ライブラリー数が2年前より3分の1、TV番組は4分の1減ったと書いたが、Cordcutting.comによるとNetflixのコンテンツはHuluよりも少なくなっている。同サイトの調べではHuluには3,872の映画と3,179のTV番組があり、合計で7,051になる。これに対して、Netflixは4,393の映画と1,226のTV番組で、合計は5,619となり、NetflixのコンテンツはHuluより20%少ない。

600 MHz競売は5月31日開始

放送帯域の競売は5月31日に開始になる。FCCはリバースオークションで126 MHzの帯域を開けられる事が確実になったと発表した。5月31日から開始するフォーワードオークションには104の会社が参加登録をしている。大手モバイル通信会社の内ではSprintが参加登録をしていない。同社は5Gには