多チャンネルサービスへの脅威はHulu

Netflixの普及により多チャンネルサービスの必要性が減り、コードカッティングが起きると恐れられていた。多チャンネルサービスは加入者を失っているが、その減少は劇的ではない。ComScoreが発表した「State of OTT」(https://goo.gl/c3Hp9q)によるとOTTを視聴している世帯における多チャンネルサービス加入率は66%である。全世帯における多チャンネルサービス加入率は80%であるので、OTT世帯における多チャンネルサービス加入率は低い。OTT利用者で多チャンネルサービスに加入していない34%の世帯の内訳は16%がストリーミング+地上波で、18%は完全にストリーミングであり、地上波との併用を少しだが上回っている。


ComScore

OTT多チャンネルサービスでの地上波

6つのOTTベースの多チャンネルサービスが始まっているが、まだ4大ネットワークをすべての地域で同時配信しているサービスは存在しない。これまで同時配信が行われてきたのはネットワークが局を保有する地域に限られていた。加盟局は独自に制作、あるいは調達した番組も放送しており、その権利処理が問題になる。また、ネットワークと加盟局間の収益分配も問題であり。

CBSはAll Accessで同時配信を行っており、その場合は加盟局に対してその地域の加入者からの収入をシェアする事で契約をしている。CBSは同様な契約でOTT多チャンネルサービスでも加盟局の多くと同時配信の合意をしている。しかし、CBSが求める再送信契約は高価で、Sling TV、DirecTV NowはCBSと契約していない。しかし、CBSもOTT多チャンネルサービスで同時配信をする事に積極的になっており、最近、FuboTVと契約をした。FuboTVとの契約にはCBSだけでなく、CBSとTime Warner合弁の地上波ネットワークのThe CWも含まれており、早ければ夏の終わりまでには一部の地域でThe CW局をOTT多チャンネルサービスでも見る事が可能になる。これは、4大ネットワーク以外で最初のOTT多チャンネルサービスでの同時配信となる。

NetflixがケーブルTVを抜く

StatistaによるとNetflixの加入者数が大手ケーブルTV事業者の合計加入者数を追い抜いた。ケーブルTVへの加入者は2012年から400万世帯減り、Netflix加入者は2700万世帯増えた。

AmazonとWalmartの戦い

先月号でAmazonとWalmartの戦いに関して書いたが、この争いはさらにエスカレートをしている。AmazonはWalmartの重要な顧客層である低所得層を引き付ける為に、政府からの援助を得ている世帯に対してAmazon Prime月額料金を$11から$6に引き下げた。Amazonはすでに政府が低所得層向けに支給している食品補助施策のFood Stampを受付始めてる。Amazonは低所得層向けのPrime料金を値引きし、さらにFood Stampを受け付ける事でWalmartの基礎を脅かそうとしている。Consumer Intelligence Research Partners(CIRP)社によると、アメリカにおけるAmazon Primeの会員数は昨年から35%増え、8500万人に達している。Amazon Prime会員数はAmazonのアメリカでの顧客数の63%になっている。

このAmazonの動きはWalmartを心配させており、Amazon対策を強化している。WalmartはそのITベンダーに対して、Amazon Web Server(AWS)を使う事を禁じた。Walmartの仕事が欲しければ、AWSではなく、MicrosoftのAzure等を使わなければならない。さらにWalmartは一部の運送事業者に対してもWalmartとAmazonの荷物の両方を扱う事を禁じる通知も送っている。

SharpがHisenseを訴える

Sharpはそのブランド名の返却を求め、Hisenseに対する訴訟を起こした。Sharpは2年前に5年契約で、アメリカにおけるTV製品でのSharpブランド利用権をHisenseにライセンスした。しかし、SharpによるとHisenseがSharpブランドで販売しているテレビは低品質であり、それはSharpブランドを落とす為に意図的に行っている。Sharpは契約解消とブランド名の返却を求めている。Sharpによりと、HisenseのSharpブランドのテレビは、1)スペックより画面が小さい、2)FCCのEMI基準を満たしていない、3)スペックより暗い、そして、4)4Kは最低のUHD規格にしか対応していない。