FCCはケーブルTV事業者が占めることが出来る加入世帯シェアをマルチチャンネル視聴世帯の30%とする決定を正式にした。マルチチャンネル視聴世帯はDBSを含めるが、ブロードバンドビデオ、モバイルビデオは含まれない。5人のFCC委員長の内、これに賛成投票をしたのはマーチン会長と2人の民主党委員で、共和党委員は反対をした。FCCは以前にもケーブルTV事業者のシェアを最大30%とする決定を行ったが、2001年に連邦上訴裁判所はこの決定には根拠が無いとして差し戻しを命じた。マーチン会長は今回の数字は根拠がある物で、FCCの計算では新しいケーブルTVネットワークが成功するにはマルチチャンネル視聴世帯の72%にアクセスが必要であり、1つのケーブルTV事業者が28%以上のシェアを持つことは、ケーブルTVネットワークの成功を妨害する事が可能になるとしている。ケーブルTV事業者は再度、訴訟を起こす準備を進めている。
CMCとSES Americomが契約更新
中小規模のケーブルTV事業者に対するコンテンツ配信のHITS Quantumを提供しているComcast Media Center(CMC)は衛星事業者のSES Americomと契約の更新を行った。HITSはHeadend In The Skyの略で、中小システムが高価なヘッドエンド器材を導入せずに、番組を提供出来るようにポピュラーなケーブルTVネットワークをまとめて配信している。これまで、CMCはSES AmericomのKuバンドの衛星を使っていたが、29のCバンドトランスポンダーを使うことになる。これにより、HITS Quantumを利用している事業者は衛星アンテナで、200近いHD、SDチャンネルに加え、VODのプログラミングも受信可能になる。しかし、Cバンドに移行する事で、CMCがこれまで提供してきたHITS2Homeのサービスは終了になる。HITS2HomeはHITSで提供するチャンネルを家庭で直接に受信する事が出来る衛星放送のサービスである。DBSと同様であるが、Comcastがサービスを提供するのではなく、田舎のケーブルTV事業者がケーブルが届いていない地域の世帯に提供して来た。
トップ10入りが間近のFiOS
FiOSの加入世帯数は2007年末で94.3万世帯に達した。ケーブルTV事業者のトップ10は130万世帯のInsight Communicationsであり、これを抜きトップ10入りが近づいている。
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四半期 |
加入者合計 |
対前期の新規加入 |
対象世帯数 |
浸透率 |
| 2006/3Q |
118,000 |
– |
1,200,000 |
9.8% |
| 2006/4Q |
207,000 |
– |
2,400,000 |
8.6% |
| 2007/1Q |
348,000 |
58.4% |
3,100,000 |
11.2% |
| 2007/2Q |
515,000 |
18.4% |
3,900,000 |
13.2% |
| 2007/3Q |
717,000 |
21.0% |
4,700,000 |
15.3% |
| 2007/4Q |
943,000 |
11.9% |
5,900,000 |
16.0% |
Dish Networkの成長が鈍る
Dish Networkの加入者数は2007年末で1378万世帯で、前年同期の1310万世帯から675,000増えた。しかし、2007年第4四半期の加入者増加数は85,000と低く、前年同期の350,000より、75%の減少であった。Dish Networkの新規加入者減少の大きな理由はHDチャンネルの不足と思われている。Dish Networkは2007年末の時点で、約70のケーブルTVチャンネル(全国チャンネル)と34の地域で地上波HDの再送信を行っていた。HDのチャンネル数としては特に少なくは無い。Dish Networkの問題はそのHDチャンネルの多くはCablevisionが立ち上げ、失敗したHD専用のDBSサービス、VOOMから引き継いだ物で、ニッチ系のチャンネルが多く、値段の割に魅力が少ない事である。Dish NetworkはケーブルTV、DirecTVより安く、豊富なチャンネルを提供する事をそのアピールにしてきたが、HDでは安くもなく、豊富でも無い。Dish NetworkのCEOのチャールス・エーガンは同社がHDへの投資に遅れを取った事を認め、2008年末までにHD全国チャンネルを100にし、100の地域でHD地上波再送信を提供する事を約束した。この為に、3月に打ち上げられるAMC-14のトランスポンダーをリースし、夏と秋には自社でEchoStar XIとCiel2の2つの衛星を打ち上げる。
ABCがスポンサー付きVODを拡大
ABCは2007年秋からCox Communicationsのオレンジ群のシステムで、ABCのTV番組をスポンサー付きで無料VODとして提供するテストを行ってきたが、2月に同様なサービスを他の多チャンネル事業者にも提供する事を発表した。ABCが広告を売る以外、1つの番組に対して1つのプロモーションスポットを多チャンネル事業者に提供し、30分毎に30秒のスポット広告をその地域のABC放送局に提供する。ABC局に対してスポット広告を提供する事で、ABCがVODを行うことで、地上波局の広告収入に与える影響を懸念する声に対応している。
