インターネット中立性

FCCはインターネットの中立性を規制化しようとしており、その為にインターネットアクセスを「情報サービス」ではなく、通信法第2条で定義される電気通信として定義し直す必要性が論じられている。FCCは「情報サービス」に対しては直接的な規制権限は無いが、通信法1条は、その有線と、無線通信に関連するサービスに補助的な権限を与え、これによりFCCはインターネットの規制を行っている。ComcastがBitTorrentのトラフィックを差別的に扱ったとする訴訟において、法廷はFCCがインターネット上のトラフィックまで規制するのには、通信法1条以上のより具体的な法令が必要だとの見解を示している。インターネット中立性支持派は、FCCに対して、インターネットアクセスを通信法第2条に含め、直接的な権限を持つことを推奨している。

このインターネットアクセスを電気通信として再定義する事に対して、AT&T、Verizon、Time Warner Cable、Qwest等の通信事業者は、2月22日にFCCに対して、反対の書面を提出した。通信事業者は、その様な再定義は、最低でも、業界を数年間の訴訟と規制の混乱に落とし込み、ブロードバンドの普及を遅らせることになるとしている。通信事業者は、再定義は法廷で争われることになり、いずれはFCCが敗訴する事になるが、それまでの数年間は業界は不安定となり、進歩は妨げられると忠告をしている。

FCC: 放送帯域の自主的返還を提案

今後の無線通信の為の帯域を確保する為に、FCCは放送帯域を含めた、帯域の利用権利を持つ物にがその帯域を自主的に政府に返還し、競売に出し、その代償に、競売収入の一部を支払う事を提案している。FCCのジェナコウスキー委員長は、500 MHzの帯域を確保する事を目的としている。放送は約300 MHzを使っているが、人口が100万以下の地域では36 MHz程度しか使われていなく、大都市でも150 MHzは空いていると語っている。これに対して、放送局代表のNABは、テレビ放送に無駄は全くないと、この提案に反対をしている。

衛星放送法案の動き

衛星放送事業者の地上波局再送信を規制するSHVERA法(Satellite Home Viewer Extension and Reauthorization Act)を更新するSTELA法(Satellite Television Extension and Localism Act)は、期限の2月28日までに上院を通過する事が出来なかった。SHVERA法は2009年末で、失効する事になっていたが、更新法案を通すことが出来ず、60日間延期する法案を通した。下院では、更新法案が通過したが、上院を通過する事が出来なかった。これにより、3月1日より衛星放送事業者が、地域外の放送局の再送信を行う事が違法になるが、上院、下院の司法委員会はDirecTVとDish Networkに対して、地域外の地上波再送信を引き続き行う事を指示し、3月5日には3月28日までの延期法案を通過させた。

ウィルミントンのホワイトスペーステスト

2008年9月にアナログ停波テストの舞台となった、ノースカロライナ州のウィルミントン市は、ホワイトスペースのテストの場にもなる。同市の個人投資家により構成されるTV Band Service社は、FCCから18ヶ月間の特別免許を得て、ホワイトスペースを使った地域WiFiネットワークのテストを開始している。この「Smart City」と呼ばれるサービスは、ホワイトスペースとしては使うことの出来ない帯域のデータベースを構築しているSpectrum Bridge社の協力で行われる。同社は、バージニアでのテスト(2009年11月号参照)にも参加している。「Smart City」はホワイトスペースのWiFi網により交通カメラ、公園等の監視カメラをつないだり、水位、水質データの伝送、学校、公園等の公共設備へのブロードバンドの提供等に使われ、既存のブロードバンドサービスに競合する目的ではない。

2009年TV広告は9%の減少

Nielsenは2009年のTV広告は、2008年比で9%の減少であったと発表した。2009年のTV広告市場は1170億ドルであった(2008年は1286億ドル)。地上波ネットワークの広告収入は198億ドルで、前年比9.9%減であった。シンジケーションTV広告は14.7%ダウン、放送局のスポット広告は14.9%減少であった。しかし、全てのTV広告が減った訳ではなく、ケーブルTV向け広告は14.8%の増加を見せた。ケーブルTV広告の中でも特にスペイン語チャンネルが好調で、ヒスパニック向けケーブルTVネットワークは32.2%の増加を見せた。