ケーブルTV価格の上昇

FCCが発表したケーブルTVサービスの拡張ベーシックサービス(地上波再送信と基本ケーブルチャンネル)の料金は2008年で$52.97で、前年より5.9%の増加をした。プログラミング経費は、1人あたり2007年の$16.35から2008年には$17.67へと8%増えた。ケーブルTVの価格は14年間で、平均年率6.3%の増加をしている。しかし、チャンネル数も増加をしており、チャンネルあたりの価格の増加は平均年率で1.2%であった。ケーブルTV事業者のロビー団体のNCTAは、ケーブルTV加入者の3分の2は、デジタルケーブル、ブロードバンド、電話等のサービスに加入しており、複数のサービスに入ることで、割引を得ており、この調査結果は大した意味が無いと、返答している。

DVD無しのレンタルキオスク

DigibooはDVD無しのビデオレンタルのキオスク(自販機)を空港など7,000の場所に設置を開始する。Digibooの狙いは旅行者で、利用者はレンタルするビデオをUSBドライブにダウンロードし、PC等で視聴する。映画は30秒で、ダウンロード可能。Digiboo社はMGM Home Entertainmentの元エクゼキュティブが始めた会社である。同社は、昨年にMovie Galleryの店舗にキオスクを設置しテストを行っていたが、Movie Galleryの破綻でテストは中止になっていた。

すでに空港でポータブル・ビデオプレーヤの貸し出しをする店舗を持っているInMotion Entertainmentが同様なキオスクを約30の空港に設置をしている。

IVODがESTを追い抜く

インターネットを使ったコンテンツへの提供では現在でEST(電子販売)が2.306億ドルで、iVOD(Internet VOD)の1.552億ドルを上回っている。しかし、HIS Screen Digestは2013年にはiVODが3.417億ドルに達し、EST(Electronic Sell Through)の3.311億ドルを追い抜くと予想している。2015年にはiVODは4.391億ドル、ESTは3.968億ドルに達する。この市場ではAppleのiTunesがリーダーで、EST市場の74%、iVOD市場の55%を持っている。

デジタル化のインパクト

コンテンツの販売が、店舗での物理的な販売から、ウェブでの販売、そして、デジタル媒体での販売に変わることで、コンテンツ販売の店舗は大きなインパクトを受けている。DVDレンタルチェーンのMovie GalleryとHollywood Videoは合併し、危機を乗り越えようとしたが、2010年に倒産をした。業界トップのBlockbusterも2010年9月に会社更生法を適用した。9月以降のBlockbusterの売り上げは4.27億ドルで、9030万ドルの赤字であった。Blockbusterは2月21日に自らを最低2.9億ドルで売りに出した。しかし、司法省はBlockbuster社には更正する自己資金が無く、第7条に基づいた精算を行うべきだとの見解を発表している。
書店チェーンでは、Barnes & Nobleに続く2位のBordersは2011年2月に会社更生法の適用を申請した。Bordersの2010年の売り上げは23億ドルで、1.68億ドルの赤字があった。同社は642の店舗を持っているが、その内の200店を閉鎖することで更正を行おうとしている。

加入者の増減

ケーブルTV事業者では第1位のComcastは、2010年4Qで、135,000の加入者を失い、2010年の合計減少は757,000世帯であった。しかし、ブロードバンド、デジタル電話等の加入者は増え、Comcastの2010年の売り上げは379億ドルで、6%の増加をした。ケーブルTV事業者としては第2位のTime Warner Cableも4Qで141,000世帯のケーブルTV加入者を失っている。Cablevisionの加入者は330万増えたが、これはBresnan Communicationsの買収をしたからであって、Cablevision自体の加入者は4Qで35,000世帯減っている。

衛星事業者のDish Networkは、4Qに156,000の加入世帯を失った。2010年合計では加入世帯は33,000増え、Dishは黒字であったが、4Qの加入者減少は予想以上であった。DishはFoxとの契約更新に合意出来ず、Fox Sports等のチャンネルを10月1日から29日まで失い、これが加入者の減少の原因になったと推測されている。

しかし、多チャンネル事業者が全て加入者を失っている訳ではない。先月号で報告したようにAT&T、Verizon共にそのTVサービスへの加入者を増やしている。また、DirecTVも好調で、4Qには289,000世帯を追加し、2010年の加入者増加は663,000世帯で、合計加入者数は1920万世帯となった。