TV EverywhereとAdobe Pass

インターネットでビデオを配信するビジネスモデルとしてTV Everywhereは有効な方法である。世帯の85%は多チャンネルサービスに加入をしており、その層にアピールする事は重要である。TV Everywhereの問題の1つは、認証の煩わしさである。コンテンツ事業者がTV Everywhereを行う場合、視聴者が多チャンネルサービスに加入しているかを認証する必要がある。利用者は、加入している多チャンネルサービスのウェブサイトに登録し、コンテンツ事業者のサイトにそれを入力し、コンテンツ事業者が多チャンネル事業者からそのIDが有効かの確認を得る。これは、利用者に取っても、コンテンツ事業者に取っても手間である。

FiOS TVがスマートTVアプリで登場

ケーブルTVの新しいトレンドにSTBのバーチャル化がある。配信をIPで行う、あるいは家庭内でQAMからIPへ変換をして、STBを使わすにタブレット、ゲーム機、スマートTV、メディア・プレーヤ等でサービスを提供する方法だ。タブレット向けの配信はTime Warner Cable、Cablevision等が行なっており、Xbox 360はAT&T Uverse、それにVerizonがサポートをしている。スマートTV向けへのサービスは、Comcast等がCES等の展示会でデモをしている。

Verizonは8月に、SamsungのスマートTVからSTB無しで、FiOS TVサービスへのアクセスを可能にした。テレビネットワークからの許可が必要なため、全チャンネルへのアクセスは出来ないが、Xbox 360でサポートされているCNN、TBS、MTV等のチャンネル、それにVODのコンテンツを視聴する事が出来る。

Samsungは、スウェーデンのTeliaSoneraが提供しているIPTVサービスでも同様な試みをしている。TeliaSoneraは2012年末にはエストニアのでSamsungのスマートTVを使い、STB無しで同社のIPTVサービスを利用可能にする。2013年には同社のスウェーデンとフィンランドのサービスでもSamsungのスマートTVのサポートを開始する。TeliaSoneraは今年の5月からエストニアでこのサービスのテストを行なっている。

Cablevisionのクラウド化

Cablevisionはその東海岸のシステムで年内に100%デジタル移行を完了させ、ネットワークDVR(RS-DVR)とクラウドベースのIPGを提供する予定だ。CablevisionはDVR Plusと呼んでいるネRS-DVRのサービスをブロンクス、ブルックリン、ロングアイランド、コネチカットですでに提供しているが、それを東海岸の全システムに広げていく。DVR-PlusはSTBベースのDVRサービスと同じ月額$10.95の料金で提供されている。Cablevisionは200,000世帯の利用者がある。同社の東海岸全体の加入者数は300万世帯であり、浸透率はまだ低い。Cablevisionはデジタル移行の完了と共にDVR Plusのサービスを広げていく予定。

Cablevisionはまた、ComcastがX1で提供しているようなクラウドベースのナビゲーション(IPG)を採用する。このOnyxと呼ばれるインタフェースは現在、タブレットとコンピュータ向けに提供しているIPベースのナビゲーションと同様になる予定だが詳細は発表されていない。

Dishが衛星ブロードバンドを開始

Dishは7月5日に打ち上げられたEchoStar 17を使い、ブロードバンドサービスを全米で提供する。DishはすでにViaSatとの協力で、下流12 Mbpsの衛星ブロードバンドサービスを提供しているが、ViaSatは全米をカバーしていない。EchoStar 17は15 Mbpsの速度で、200万の加入者をサポートする容量がある。アメリカのには固定回線ではブロードバンドサービスを受ける事が出来ない世帯が800万から1000万世帯あり、Dishのサービスはこれらの世帯を狙ったものになる。

YouTubeのビジネスモデル

GoogleはYouTubeからの収入を増やそうとしている。その1つは広告収入の増加であり、2月に十数のオリジナルチャンネルを立ち上げた。Googleは、YouTubeでチャンネルを始めたい会社に対して、合計で1億ドルの投資をした。当然、成功をしていないチャンネルもあり、Googleは今年中に成功をしていないチャンネルを閉鎖し、2億ドルの予算で新たなチャンネルに投資をする。YouTubeは、プロフェッショナルなコンテンツに力を入れたことで、視聴は増えており、1月からの視聴時間は30億から40億時間に増えていると発表している。YouTubeで成功しているオリジナルチャンネルには、Warner Sound(Warner Music)それに、ライフスタイル系のReserve Channelがある。

もう1つの方法はVODで、YouTubeは映画のレンタルを始めている。ライブラリーは増えているが、視聴プラットフォームはコンピュータが主体で、そのGoogle TVでYouTubeからのVODを可能したのは今年の夏である。Googleはやっと他のプラットフォームに力を入れ始めるようで、秋には各社のスマートTV向けアプリが提供になる。