地上波局のFASTサービス

Gray、CBS Television Group、Hearst等の30近い地上波放送局所有会社、それに地上波局代表のNABはSyncbakの新しいストリーミング・サービスのZeamを支援する。Zeamはライブとオンデマンドの配信プラットフォーム、それに広告プラットフォームを提供し、地上波局のストリーミングへの参入を容易にする。Gray等の同社へ投資している会社とSyncbakはこれまでVUitと呼ばれるサービスを提供していた。Syncbakによると、VUitはテストとして開始し、殆どゼロのプロモーション予算であったが、広告収入は月間数十万ドルレベルに達している。Zeamはスーパーボウルでの広告を含め、数千万ドルの予算でローンチする。Zeamはスーパーボウルが開催される2月11日に300以上のローカル局のチャンネルでローンチされ、VUitは終了になる。Syncbakはまた、Zeam360と呼ばれる、移動し、ハイパーローカルな話題を提供するライブストリーミングのチャンネルも提供する。

SinclairがFASTから撤退

地上波局所有会社のSinclairはFASTサービスのSTIRRを2019年に開始した。STIRRにはSinclairが所有する地上波局のローカルニュースのチャンネルがあり、FASTでのローカルニュース提供を最初にしたサービスの1つであった。しかし、所有局以外のローカル局と契約することが出来ず、ローカルニュースの提供は210の全放送地域に最低でも1つのチャンネルがあるLocal Nowに地位を奪われた。さらに、大手のコンテンツ事業者との契約も出来ず、最初は100以上あったチャンネル数も減り始めた。1月にSinclairはSTIRRをスタートアップ会社のThinking Mediaに売却することを発表した。価格は公開されていない。

Charterが6万のBB加入者を失う

Charterはルーラル地域でのブロードバンド普及のための政府補助金を使いサービス地域を拡大してきた。このおかげで、ブロードバンド加入者数は増え、ケーブルTV加入者数の減少も少なかった。しかし、効果は長続きしないようで、2023年Q3はComcastの2倍の6万のブロードバンド加入者を失った。加入者はVerizonとT-Mobileの5Gによる固定無線アクセス(FWA)に奪われているようで、Q4にT-MobileのFWA加入者は54万世帯、Verizonは39万世帯増え、2社のFWA加入者の合計は785万世帯になっている。

Skyのストリーミング移行

Comcastの子会社で欧州で衛星とケーブルでの多チャンネルサービスを提供しているSkyはストリーミングでのサービス提供への移行を開始しており、2024年に1,000人規模のレイオフを行う。同社はインターネットで既存の多チャンネルサービスと同等のサービスを利用可能にしており、それを視聴するためのスマートTVのSky Glassとストリーミング・プレーヤーのSky Streamを提供している。Skyの加入者の多くは既存のSTBではなく、Sky Glass、あるいはSky Streamを選択している。そのためにインストレーションが不要になっており、レイオフの多くはフィールド・エンジニアが対象になる。Skyの従業員数は2.7万人で、4%程度のレイオフになる。

Netflix関連のニュース

  • Netflixの2023年末のアメリカとカナダの加入者数は8013万人で、Q3から281万人増えた。世界での加入者は1313万人増の2億6028万人であった。広告付きプランへの加入者は2800万人で、Q3から70%増えている。
  • Netflixがついにライブスポーツに参入する。同社はWorld Wrestling Entertainment(WWE)のMonday Night RAWの10年間の配信契約を結んだ。契約額は発表されていないが、$50億以上と推測されている。配信は2025年1月からアメリカ、カナダ、イギリス、ラテンアメリカで開始する。Monday Night RAWの放送は1993年にNBCUniversal系のUSA Networkが開始し、現在はPeacockがMonday Night RAWとその他のWWEのコンテンツのハブとなっている。2025年1月からWWEの試合はNetflixに移るが、一部のコンテンツはPeacockに残る。
  • Netflixがサブスクリプションの一部としてゲームの提供を開始して3年目になる2023年のダウンロード数は調査会社のSensor Towerによると前年から180%増えた812万回であった。Q4のダウンロードが多く、全体の53%を占めている。12月にリリースされた「Grand Theft Auto: San Andreas」が最も多くダウンロードされたゲームで、GTAの3作合計で2023年のダウンロード数の17%を占めている。
  • BloombergがウェブサイトのWhat’s on Netflixのデータを使って行った分析によりと、2023年にNetflixが制作したオリジナル作品は2022年から16%(130本)も減っている。1つの理由は脚本家と俳優のストライキで、2023年後期の制作本数は前年同期から25%の減少がある。また、Warner Bros. Discovery、Disney等がコンテンツのライセンシングを再開したことも理由である。Netflixは数よりも質の重視に進んでおり、2024年も制作本数は減ると推測される。