SVODがホームビデオの50%を超える

ホームビデオ・エンターテイメント市場は大きな変化をしてきた。1つの大きな動きは物理媒体からデジタル媒体への移行である。Digital Entertainment Group(DEG)の統計によると、2011年では物理媒体がビデオエンターテイメントの売上金額の78%を占めていた。2015年に物理媒体とデジタル媒体が並び、2018年前半期ではデジタルが74%に達している。もう1つの大きな動きはコンテンツは購入する物からオンデマンドで見る物になっていることだ。2011年ではビデオコンテンツの購入(物理媒体とデジタル)は市場の53%を占めていたのが、現在では28%に落ちている。SVODは2017年末では47%であったのが、今年の前半では54%になっている。DEGの統計は純然としたSVODサービスだけであり、Prime会員の特典の一部で提供されているAmazon Prime Videoは含まれていないので、AmazonのPrime会員費の一部も加えると、SVODのシェアはさらに大きいものになる。

アメリカのホームビデオ・エンターテイメント市場(売上におけるシェア)

 

2011

2012

2013

2014

2015

2016

2017

2018-1H

販売

53.2%

51.2%

49.2%

47.7%

44.2%

38.7%

33.5%

27.7%

 物理媒体

49.8%

46.8%

42.7%

38.7%

33.7%

28.2%

23.0%

17.3%

 デジタル

3.4%

4.5%

6.5%

8.9%

10.6%

10.5%

10.5%

10.5%

レンタル

37.9%

35.5%

33.4%

29.6%

27.6%

23.9%

19.9%

17.8%

 物理媒体

27.9%

24.4%

21.8%

18.6%

16.7%

13.1%

10.3%

8.3%

 TVOD

9.9%

11.1%

11.6%

11.1%

10.9%

10.8%

9.6%

9.5%

SVOD

8.9%

13.2%

17.4%

22.7%

28.2%

37.4%

46.6%

54.5%

                 
物理媒体

77.8%

71.2%

64.5%

57.3%

50.3%

41.3%

33.3%

25.6%

デジタル

22.2%

28.8%

35.5%

42.7%

49.7%

58.7%

66.7%

74.4%

Digital Entertainment Group

AT&TがOtter Mediaを買収

AT&TはChernin Groupと共同で保有してきたOtter Mediaの$10億で買収した。Otter MediaはYouTube等向けにコンテンツを制作しているFullscreen、アニメ専門のSVODのCrunchyroll、OTTプラットフォームのVRV(Elation)等のサービスを提供している。Otter MediaはWarnerMediaの一部になる。

ComcastがHulu運営に参加

ComcastはNBCUniversal買収で、Huluの30%を得たが、司法省からの条件で運営に関与する事は出来ず、NBCUniversalはHuluの役員から退いていた。司法省がComcastに課した条件は今年にすべてが切れる。一部はすでに失効し始め、9月にはすべての規制条件が無くなる。Huluへの運営への関与禁止は最近に切れ、早速Comcastは3人の役員を任命した。DisneyのFox資産買収が完了するとDisneyはHulu所有はDisneyが60%、Comcastが30%、AT&Tが10%となる。AT&TはWarnerMedia買収でHuluの10%を得ている。

Verizon: 5GにYouTube TVをバンドル

Verizonは年内に5都市で固定5Gのサービスを開始する。発表されている都市はヒューストン、ロスアンゼルス、サクラメント、それにインディアナポリスで、5つ目は発表されていない。料金等の詳細も不明だが、サービスにはYouTube TVとApple TVの4Kバージョンがバンドルされる。Verizonはこのサービスのために自社でOTT多チャンネルサービスを開発してきたが、キャンセルされた。既存の事業者と手を組むと発表されて来たが、それはYouTube TVに決定したようである。

AT&Tも年内に12程度の都市で固定5Gを開始する予定であり、7つ目の都市としてインディアナポリスが選ばれた。AT&Tは移動体5Gもアトランタ、シャーロット、ローリー、ダラス、ウェイコで開始する。

鈍るSling TVの成長

DishのSling TVは最初にオンラインでの多チャンネルサービスを始めたサービスであり、加入者数も234万人で最も多い。しかし、成長は鈍くDirecTV Nowに追い抜かれそうである。DirecTV Nowの174万人で、Q2には32.5万人を増やしている。これに対して、Sling TVのQ2の増加は4.1万人でしか無く、このままだと年末にはDirecTV Nowに追い越される。Sling TVとDirecTV Nowの大きな差は地上波の同時配信である。Sling TVは料金を低くする為に地上波の同時配信には力を入れていない。しかし、同様に地上波送信をしていないPhilo($16)とAT&T WatchTV($15)より高い($25)である。Sling TVは地上波が欲しれば、アンテナで見ればよいと考えており、地上波チューナ対応のプレーヤを販売している。視聴者としてはケーブルTVと同等のサービスであり、地上波無しでは魅力度は低くなる。


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