SkydanceのParamount Global買収

Skydance MediaによるParamount Globalの買収契約締結の直前に酒造メーカーのSeagramを所有していたBronfman家のEdgar Bronfmanが買収に関心を示した。Edgar BronfmanはSeagram社長になる前は演劇プロデューサー等をしており、社長になってからもSeagramはMCAとPolygramを買収したことがある。しかし、Edgar BronfmanはParamount Global買収から手を引き、Skydanceが買収契約をした。

SkydanceはParamount Globalを持つNational Amusements(NAI)を買収するが、その資金はSkydance社のCEO、デヴィッド・エリソンの父親で、Oracle社創立者のラリー・エリソンが出し、同氏がNAIの77.5%の株を持つことになる。また、ラリー・エリソンと投資管理会社のRedbird CapitalはNAIに対して、買収前に最大$2.77億の貸付を行う。買収前に、Paramount Globalはアメリカでの社員数の15%に相当する2000人のレイオフを行い、$5億規模の経費削減を実行する。

買収は来年前半に完了の予定だが、司法省がストップをかける可能性もある。買収が完了した場合、デヴィッド・エリソンが新会社のCEOとなる、RedBird CapitalのSports & Media部門会長で、元NBCUniversalのCEOのジェフ・シェルが社長に就任する。

最大の広告付きストリーミングサービス

最大の広告付きストリーミング・サービスは当然、YouTubeである。YouTubeには広告無しのYouTube Premiumもあるが、収入の90%以上は広告である。2位はRoku Channelである。Roku Channelは100%広告収入で、アクティブな利用者は1.2億と発表されているが、アメリカ以外も含む。同様にFoxのTubi、Paramount GlobalのPluto TVも広告視聴者は多い。SVODに限定し、YouTubeを除くと、1位はこれまではHuluであった。Huluは5000万世帯近い加入者を持ち、その70%近くは広告付きプランであるので、3500万世帯の広告付きプラン加入者がいる。1つのアカウント(世帯)には複数の視聴者がいるので、広告視聴者はもっと多い。Peacockの広告付きプランへの加入率は80%でHuluより多いが、加入者は全体で3300万であるので、広告付きプランへの加入世帯は2500万人程度である。

Amazon Prime Videoが広告付きプランを始めたことで、状況は変わっている。Amazonは広告付きプランを加えるのではなく、これまでのプランを広告付きにし、広告無しは追加料金にしたので、殆どの加入者は広告付き利用者になった。eMarketerは85%が広告付きプラン加入していると報告している。アメリカのAmazonのPrime会員数は1.8億世帯と推定されているが、頻繁にPrime Videoを見ているのはその一部である。Prime Video利用者が半分だとしても、広告付きPrime Videoを利用している世帯数は7500万になる。世帯に視聴者が2人として、1.5億人の広告視聴者になる。


eMarketer

Rokuのセルフサービス広告PF

広告付きSVODとFAST/AVODの普及によりCTV広告在庫は増え、供給が需要を上回り始めている。大手ブランドにアピールすることも重要だが、検索広告、ソーシャルメディア広告を使っている小規模な会社にもCTV広告を使わせる必要がある。ソーシャルメディア広告等と同様にセルフサービスでCTV広告が利用可能になり始めている。DisneyはHuluで提供していたセルフサービスの広告マネジャーをDisney+、ESPN+でも利用可能にしており、Rokuも9月にRoku Ad Managerを発表した。

Roku Ad Managerは広告主に地域、番組、視聴者セグメント等を使ったターゲティング広告をRoku Channelだけでなく、Rokuで配信されているほぼ全部のサービスで可能にする。利用者はサイトへの呼び込み、アプリのインストール、製品の購入等のキャンペーン目的を設定し、使いたければソーシャルメディアで利用しているクリエイティブをインポートすることも出来る。さらに、Shopifyとの統合で、購入可能な広告を提供することも出来る。Omediaによると、CTVプラットフォームの中ではRokuが最大の広告プラットフォームで、2024年の売上は$30億近くで、2029年には$50億に達すると予測している。


Omedia

AmazonがMPAに加入

Amazonが映画スタジオを代表する組織のMotion Picture Association(MPA)に参入した。MPAにはDisney、Warner Bros.、NBCUniversal、Paramount、Sony、それに2019年からNetflixが参加している。Amazonが2021年に$85億買収したMGAは1928年からMPAのメンバーであった。しかし、2005年にSonyに買収されたことで脱退している。

Maxが字幕作成にAIを採用

Warner Bros. Discovery(WBD)はMax向けのコンテンツのクローズド・キャプション(CC)に「Caption AI」を採用する。WBDのCaption AIはGoogle CloudのVertex AIがベースで、台本の無いリアリティー番組、スポーツ等から採用を開始する。WBDはAIを使うことで、字幕制作の時間を80%、コストを50%削減出来ると語っている。正確さが求められるニュース、ドキュメンタリー等のコンテンツに対しては人間によるチェックが行われる。