ドラマ制作の減少

ドラマ(台本のある番組)の制作本数は2010年代に大きくと増えた。アメリカのテレビとストリーミング向けに制作されたドラマは2010年では216本であったのが、2015年には倍近い422本になり、2019年には532本に増えた。背景には多チャンネルストリーミング・サービスの成長、そしてストリーミングの成功がある。FX Researchによると2002年には182本のドラマが制作された。地上向けが136本、多チャンネル向けが30、そして有料チャンネル向けが17本であった。多チャンネルサービスは地上波の再放送が殆どであったのが、多チャンネルの視聴が増えることで、オリジナルのドラマ制作が増える。2010年の内訳は地上波向けが113本、多チャンネル向けが74本、有料チャンネル向けが25本、ストリーミング向けが4本であった。2015年には多チャンネル向けは187本に達するが、これがピークで2016年には181本に減る。

NABがATSC 1.0の停波を要求

放送局を代表するNational Association of Broadcasters(NAB)はFCCに対してATSC 1.0からATSC 3.0への移行を2028年と2030年に行う規制作りを陳情した。NABは人口の約70%を占めるトップ55地域では2028年2月にATSC 1.0から3.0に移行を行い、その他の地域では2030年2月に移行を移行をする規制を求めている。これに伴い、2028年2月までにすべてのTVにATSC 3.0対応チューナーを搭載することを義務化する規制も求めている。ATSC 3.0は現在、人口の76%をカバーする80地域で放送が開始している。しかし、1つの放送局が地域の複数局の放送をATSC 3.0で行っているので、4K、データ放送等を提供する帯域の余裕が無い。全局がATSC 3.0に移行をすることで、これの新しい機能を提供することが可能になる。

しかし、ATSC 3.0に移行しても放送がカムバックする保証は無い。コードカッティングが進んでもアンテナにより地上波を受信している世帯は増えてなく、アンテナでの地上波受信世帯は15%程度でしかない。ATSC 3.0対応のテレビも売れていない。CTAは2024年のATSC 3.0対応テレビの出荷台数は550万と予測したが、実際は400万でしかなかった。ATSC 3.0対抗のテレビの推計出荷台数は1500万台でしかない。テレビメーカーを代表するConsumer Technology Association(CTA)は放送を「衰えているビジネスモデル」と呼び、ATSC 3.0チューナ搭載義務はテレビの値段を無駄に高くするだけだとして、NABの陳情を批判た。

放送局所有規制に対する控訴

National Association of Broadcasters(NAB)、ラジオ局所有会社のBeasley Media GroupとZimmer Radio of Mid-Missouri、それにテレビ局所有会社のNexstarとTri-State Communicationsは2023年にFCCが行った放送局所有規制の書き換えを控訴をした。(FCCの決定は裁判所の判定と同等とみなされるので、訴えは控訴となる。)放送局は常に放送局所有規制の緩和を求めてきた。インターネットが媒体のサービスにより、競合環境は変わっており、生存のためには所有出来る放送局数を増やし、経営効率を増す必要があると訴えている。しかし、2023年にFCCは同地域で所有可能なラジオ局数を8局以上に増やすことを認めず、さらに1つの会社が同地域で2つ以上の4大ネットワーク加盟局を所有することも禁止した。NABと放送局会社はこれを不満に控訴をした。政権の交代により、FCC委員長は共和党に変わっており、この控訴をきっかけに放送局所有法の緩和が行わえるかも知れない。控訴裁判は3月19日に開始する。

ディスク媒体の終わり

家庭のビデオ・エンターテイメント市場に占めるディスク媒体のシェアSVODの普及により減少をした。2013年では65%のシェアがあったが、2023年には3%に落ちた。昨年には殆どの量販店はディスクの販売を終了させた。これにより、ディスクの販売は23%の減少をし、2024年では$10億を割り、シェアは2%以下に落ちた。ビデオ・エンターテイメント市場売上の91%はSVODになっている。


DEG

AIを使ったニュースのリアルタイム翻訳

地上波放送局所有会社のSinclairはDeeptune社のAIツールを使ったニュースのスペイン語へのリアルタイムの吹き替えをテストしている。バルチモアのWBFF、サンアントニオのKABB、ウェスト・パームビーチのWPEC、ラスベガスのKSNVの4局がYouTubeチャンネルでニュースをスペイン語に吹き替え、同時配信をしている。