独占プログラミング規制廃止の要求

ケーブルTV事業者のComcastとCablevisionはFCCに対して独占プログラミング契約を禁止する規制の廃止を求める書面を共同で提出した。ケーブルTV事業者は自らが保有するプログラミング会社(TVネットワーク)と独占契約をする事は禁じられており、プログラミングは競合にも提供をする必要がある。しかし、先月に法廷はケーブルTV事業者のシェアを30%に制限する規制を無効と判断した際、ケーブルTV事業者には現状ではプログラミングの普及のボトルネックにはなっていないと判断した。ComcastとCablevisionは、ケーブルTV事業者がプログラミングの普及の障害になっていないのであれば、独占契約を禁止する必要は無いとして、この規制の廃止も求めている。

Cablevisionは同社が持つ、ニューヨークの地域スポーツネットワークのMadison Square Garden Network(MSGN)のプログラミングをAT&T、Verizonに対して提供する事を制限しているとして、訴えられている。ComcastはVersus、The Golf Channel、E!、Comcast SportsNet等、プログラミング資産を増やしており、現在Versusの放送権に関してDirecTVと争いがある。

地域のスポーツチームの放送権利を持つ、地域スポーツネットワークはケーブルTV事業者に取って重要な資産であり、DBS、それに電話事業者との競争上、これを独占する事が出来れば、大きな武器にする事が出来る。

衛星放送法

衛星放送事業者への地上波再送信権限を更新する法案が下院議会、上院議会のそれぞれの法務委員会を通過した。法案は基本的に現在のSatellite Home Viewer Extension and Reauthorization Act(SHVERA)を更新するもので、どちらの法案も新たに、Dish Networkに対して、ショート・マーケットと呼ばれる4大ネットワークのABC、CBC、Fox、NBCのいずれかの地元放送局が欠けている地域に対して、地域以外の局の放送を再送信する事を可能にする条件が盛り込まれている。その条件とは210全てのDMAで地上波再送信を提供することである。Dish Networkは遠距離放送局の再送信をする権限を悪用したとして、その権利を奪われており、現在、ショート・マーケットへの地域外の局の再送信は別会社を作って行っている。

下院の法案には含まれなかったが、上院の法案にあり、議論になると思われるのは、著作権局に対して、衛星放送における遠距離局の再送信に対する強制許諾を廃止する調査を求める項目である。DBS(衛星放送)での地上波再送信に関しては、ケーブルTV放送と同様に、放送局に対して強制許諾がある。再送信に関する著作権は著作権局が管理し、放送局はその条件で再送信を許可する必要がある。放送局は、DBSだけでなく、ケーブルTVにおける再送信でも強制許諾の廃止を求めている。

Dish: TiVoへの支払いは2億ドル

テキサス州の裁判所はDish Networkに対して、TiVoに損害賠償と侮辱措置として2億ドルの支払いをする様に命じた。DishはすでにTiVoのパテントを侵害したとして、損害賠償を命じられているが、その後ソフトウェアを変え、パテントの侵害は無くなったと言っていた。しかし、そのソフトウェアもパテントを侵害し続けていると判断され、2008年4月から2009年7月の間の損害賠償としてTiVoは10億ドル近い支払いを求めていた。法廷は10億ドルは過剰とし、1ユーザあたり、1月$1.25の損害賠償額に、侮辱措置として$1を追加した、$2.25を基準とした。

TiVoはパテント侵害に対して上訴をすると共に、パテント局に対してTiVoのパテントの再検査を求めている。また、TiVoはVerizonとAT&Tもパテント侵害で訴訟している。

FCC: 他のDTAも認定

FCCはCisco、Motorola、Pace、それにThomsonの限定機能の低コストSTBをCAS規制から除外する製品として認定した。FCCはすでにEvolution社製の同様の製品を認定している。ケーブルTV事業者はデジタル移行を進めていく上で、コスト高になるCableCARDへ対応を必要としない低コストのSTBを求めている。Public Knowledgeを含む6つの公益団体は、基本的な機能しか持たないDTAでもソフトウェアのアップグレードで、機能を追加出来るとして、DTAをCAS規制から除外する事に反対をし、それに対してFCCはソフトウェアをアップグレードした時点で、別の製品と見なされるとの見解を示した。

Evolutions社はHD対応のDTAに対してもCAS規制の除外の適用を求めている他、新たに3つのSD対応製品の申請を行った。申請された、DMS-2002-CAは既存のMPEG-2ベースのDTAの小型版、DMS-1004-CAはMPEG-4ベースのDTA、それにDMS-2002uはConaxに加え、Motorola、CiscoのCASにも対応する開発中の製品。また、Huawei社もDTA製品の免除申請を提出した。

SOC規制の免除

ケーブルTV事業者を代表するNCTA(National Cable Telecommunications Associations)と映画業界を代表するMPAA(Motion Picture Association of America)はFCCに対してSOC(Selectable Output Control)規制からの免除を申請した。現在、STBからのアナログ出力を不能にする事はSOC規制により禁止されている。しかし、NCTAとMPAAは最新映画を配信する際に、そのコピー防止をするために、デジタルのみでの出力で行うことの許可を求めている。NCTAとMPAAはSOCの免除を得ることが出来れば、VODで最新映画をDVDでのリリースと同時、あるいはそれ以前に行うことが可能になると語っている。MPAAは以前にもSOCの免除を求めたが、家電業界と消費者団体からの反対を得て、FCCに拒否された。CEA(Consumer Electronic Association)は、SOCを許可した場合、アナログ端子しか無いテレビでは見ることの出来ない番組が出るとして反対をした。これに対して、NCTAは昨年、殆どのHD対応のTVとSTBはデジタル端子で接続されており、オンデマンドでの番組配信の際は、アナログ出力を不能にする事を許可しても問題は起きないとの書面をFCCに提出している。