FiOS TVの双方向TV番組

VerizonのFiOS TVはインタラクティブなTV番組の放送を始めている。その1つは、VODで提供されている「Spin The Bottle」である。番組はInteractivisionのインタラクティブTV技術を使って制作された、バンドのパーティーを題材にした物で、視聴者は色々な部屋に動き、異なるバンドの演奏を聴き、部屋にいる人たちの会話を聞くことが出来る。

もう1つの番組は、4月24日に放送されたShowtimeネットワークのボクシング試合の中継で、視聴者はリモコン操作で、選手の統計、記録、経歴等を表示し、投票、トリビアゲーム等に参加する事を可能にした。この双方向放送はEBIFを使って行われた。

また、FiOS TVはYouTubeビデオへのアクセスも開始した。FiOS TVからのYou Tubeへのアクセスは、インターネット対応のTV、Blu-rayの様に、直接ではない。ユーザはホームネットワークに接続されたPCにVerizonのMedia Managerをインストールする必要があり、コンテンツはPC経由でSTBに送られる。VerizonとGoogle間の契約内容は発表されていないが、FiOS TVにストリームされるビデオには広告は挿入されない。Media Managerを使うことで、YouTubeだけでなく、Blip.tv、Dailymation、Veohのビデオが見られる他、インターネットラジオのiHeartRadioを聞くことが出来る。

また、別のニュースで、FiOS TVはMotorola社製の消費電力の少ないSTBを採用した。VerizonはIPとQAMのハイブリッド型のQIP7232 DVRとQIP7100 HDをその一部の市場で導入し始める。消費電力はQIP7232が25ワット、QIP7100が30ワットである。現在、FiOS TVで採用されているQIP6416の消費電力は35ワットとなっている。MotorolaのQIPはリニアチャンネルはQAM、VODはIP方式を使えるようになっている。

U-Verse TVとFiOS TVの加入者数

AT&TはそのU-Verse TVへの加入世帯は、2010年第1四半期で230万世帯に達したと発表した。第1四半期の加入者増は248,000世帯であった。2009年第1四半期の増加数は284,000世帯で、同じ程度の増加であった。U-Verse TVへの加入世帯の75%はダブル、あるいはトリプルプレーのサービスに加入している。
これに対して、2010年第1四半期における、VerizonのFiOS TVへの加入者の増加率は168,000世帯で、2009年第1四半期の299,000から大きな減少を見せている。増加率は減少しているが、これは加入者の減少よりはましである。ケーブルTV事業社のComcast、Time Warner Cableはそれぞれ、82,000、42,000世帯の加入者減少を発表している。

DirecTVがMoCAを採用

DirecTVは、MoCA(Multimedia over Coax Alliance)の新しい拡張規格を採用する。新しいMoCA 1.1への拡張は帯域をこれまでの850 MHzから1500 MHzを500 MHzからにする。衛星事業者はLバンド(950~2,150 MHz)を使っているので、これまでのMoCAの帯域は使うことが出来なかった。DirecTVは、MoCAを使ってマルチルームDVRのサービスを提供する予定。MoCA 1.1は175 Mbpsの速度を提供する。

DishがSling内蔵のSTBを提供開始

Dish Networkはその系列会社のEchoStarが製造する、Sling機能を内蔵したDVRをその加入者に対して提供を開始した。EchoStarが2007年に3.8億ドル買収したSlingの技術を使うことで、DVRに録画した番組をホームネットワーク経由、あるいインターネット経由で、PC、スマートフォンで見ることが可能になる。Dishはこのサービスを「TV Everywhere」と呼び、商標登録を行っている。Sling機能を持つ、ViP-922はリースの場合、月額で$10(通常のDVRは$6)で提供される。定価は649ドルと発表されている。

Dishは他の会社がTV Everywhereと読んでいる、多チャンネルTV向けの番組をその加入者に対してインターネットで提供するサービスも、早ければ夏に開始する事を発表した。Dishはこのサービスを提供する技術として、Widevine Technologyを採用した。現在、本格的にTV Everywhereを開始しているのはComcastだけだが、Time Warner Cable、AT&T、Verizon、DirecTV等も部分的にサービスを開始している。

CoxもTV Everywhereを6月に開始

ケーブルTV事業者のCox Communicationsも、Comcastに続き、ケーブルTVの番組をインターネットで配信する、TV Everywhereのサービスを6月に立ち上げると発表した。Comcastは、Xfinityのブランド名を使っているが、Coxは特に大げさなブランド名は作る予定は無いと発表している。Coxは、冬季オリンピックでは、NBCとの協力で、その中継をインターネットで配信するテストサービスを行い、また、インターンネットでの配信と有料チャンネルを統合させているEpix(2010年4月号参照)を放送開始しており、6月に開始するサービスは進化的な過程だと語っている。