Ciscoの四半期売り上げは104億ドルで、前年期から6%の増加をした。しかし、STBの売り上げは前年同期比で29%もの減少を見せた。さらに、受注額も前期から15%の減少をしている。CiscoはケーブルTV事業者向けのSTBは減少をしているが、IPTV向けのSTBは47%の増加をしており、ケーブルTV事業者がIPに移行する事に期待をしている。Ciscoはまた、TV事業者が1つのプラットフォームで、既存のサービスに加え、インターネットでのビデオ配信、モバイルサービス、ソーシャルメディア等を行う事を可能にするVideoscapeをCESで発表してる。
TiVoをめぐる訴訟
TiVoのDVR技術をめぐる訴訟の輪にMotorola Mobilityが加わった。Motorolaは同社が買収したGeneral Instrumentは、複数のDVRに関するパテントを得ており、TiVoがそれを侵害していると訴えている。TiVoは同社がDVRの基本的な技術を持っているとして、Comcast、DirecTV等とライセンシング契約をしているが、契約をしてなかったDish Networkとは2004年から法廷での争いを行ってきた。TiVoは2009年にAT&TとVerizonを訴えた。これに対して、AT&TにDVR機能を含むミドルウェアを提供しているMicrosoftは、TiVoが同社のパテントを侵害していると訴訟を起こし、今年の1月にはMicrosoftはメキシコで製造されているTiVoのアメリカへの輸入禁止を求めている。MotorolaはAT&T、TiVoのSTBを製造している。
ARRISのマルチルームDVR
ケーブルTV事業者向けの通信・放送機器ベンダーのARRISはマルチルームDVRシステムのARRIS Whole Homeソルーションを発表した。システムはARRIS Media GatewayとMedia Playerで構成される。Media Gatewayは6つのチューナー、500 GBのHDDを内蔵したCableCARD対応のDVRである。Media Playerは各TVにつなげるSTBで、Media Gatewayとの通信はMoCAで行われる。オプションで、Media GatewayはWiFiをサポートし、DLNA対応のデバイスを使う事も出来る。ARRISは、2009年にMoxiと呼ばれるマルチルームDVRを開発していたDigeo社の技術を2000万ドルで購入している。オレゴンのBendBroadbandがARRISのWhole Homeを採用した最初のケーブルTV事業者になっている。
WiFiを使うAT&Tの新STB
AT&TのSTBはネットワークに電話線のHomePNAを使ってきたが、新たにWiFiを使ったCiscoのISB7005の利用に対してFCCからの許可を得た。Cisco ISB7005はイーサネットとHomePNAに加え、WiFiをサポートしている。WiFiを使うことはSTBの価格を高くするが、設置時間とコストを下げる事が出来る。16 MbpsのHDをWiFiで送る事は難しいが、AT&TはADSL/VDSLで複数のHDチャンネルを送るために、HDコンテンツを5 Mbpsレベルに圧縮をしているので、WiFiを使うことも可能である。
イギリス: TV視聴時間の増加
Broadcaster’s Audience Research Boardが行った調査によるとイギリスにおける生でのTV放送の視聴時間は昨年同期から2時間増え、1週間で28時間15分であった。これに対して、タイムシフト視聴は2時間20分であった。タイムシフトの視聴は全視聴時間の7.4%になるが、DVRを持っている世帯だけで見ると、タイムシフト視聴は14%となる。DVRを持っている世帯ではTV放送の視聴も全体より若干多い。イギリスの民間TV局を代表するThinkboxによると、視聴時間が増えた背景には、不況で家にいる時間が増えた事など複数の要因があるが、2つの大きな理由は、ソーシャルネットワークとキャッチアップ・サービスである。Facebook、それにTwitterの会話に参加する為に、生でTV放送を見る人たちが増えている。また、キャッチアップ・サービスにより、見逃した番組を視聴出来る様になっている事で、番組をシーズン中で止めずに見続ける人たちも増えている事が、TV視聴時間の増加につながっている。
