TiVoの新製品

TiVoは地上波DVRのRoamio OTA(Over the Air、地上波の意味)をリプレースするBolt OTAを発表した。Bolt OTAは地上波の録画に加え、NetflixのOTTサービスのプレーヤとしても使える。Bolt OTAは基本的には、$300のBolt Voxからケーブル

SinclairのTribune買収中止

14ヶ月間に及ぶ、SinclairのTribune買収劇は破局で終了した。SinclairとTribuneの買収交渉契約の期日は8月9日で、同日までに話がまとまらなかった場合は、Tribuneは契約から立ち去る事が出来た。Sinclairは契約を継続する様に説得を続けたが、TribuneはSinclairに対する信頼を無くしており、買収契約を解消しただけでなく、契約違反でSinclairを告訴し、$10億の損害賠償を求めている。

トランプ大統領の大嫌いなCNNを持つWarnerMediaのAT&T買収とは異なり、保守的なSinclairのニュースは大統領のお気に入りで、この$39億でのTribune買収はスムーズに進むはずであった。39%以上の世帯リーチ率を持ってはいけないとの規則を破る問題も、パイFCC委員長がUHF局のリーチ率はVHF局の半分に計算すると言うアナログ放送時代の特例を復活させた事でクリア出来た。

減っているパイロット版の制作

アメリカのテレビ業界では新しいシリーズの制作が決定される前にパイロット版が1月から4月の間に制作され、関係者向けの試写が行われる。採用されたパイロット版はシーズンの第一話となり、採用されなかったパイロット版は夏に単発として放送される。Hollywood Reporter誌によると、5大ネットワーク(ABC、CBS、Fox、NBCとThe CW)が2018年に制作したパイロット版は76本で、2013年の98本から大きくと減っている。

パイロット版を作るかはネットワークによって違う。ABCはパイロット版が好きで、制作本数は7年間で大きな変動は無い。Foxは以前からパイロット版には頼らないネットワークで、2018年は11本しか制作しなかった。NBCの考えは2017年から変化をした。それまではABC並みの規模でパイロット版を作っていたのが、2017年から大きくと減らしている。

多チャンネル加入者減少は止まるか

第2四半期は加入者減少が多い時期であり、大きな減少が予測されたが、Multiscreen Indexによると多チャンネルサービスのトップ10サービスは第2四半期に合計で35.8万世帯を失っただけであった。Multiscreen Indexには非上場のCoxが含まれていない。Coxを含め、市場の約95%を占めているトップ事業者の推定加入者数を計算しているLeichtman Research Group(LRG)はQ2の減少は41.5万世帯で、昨年同期の66万世帯から改善されている。LRGの合計加入者数は9130万世帯となっている。

多チャンネルサービストップ10の第2四半期加入者数

サービス

事業者

プラットフォーム

加入者増減数

加入者数(万世帯)

Comcast Xfinity

Comcast

ケーブルTV

-136,000

2,107

DirecTV

AT&T

衛星

-286,000

1,998

Charter Spectrum

Charter

ケーブルTV

-73,000

1,621

Dish Network

DISH

衛星

-192,000

1,065

Verizon FiOS

Verizon

-37,000

456

AT&T U-verse

AT&T

-24,000

366

Sling TV

DISH

オンライン

+41,000

234

Optimum

Altice USA

ケーブルTV

-12,800

233

DirecTV Now

AT&T

オンライン

+325,000

174

Suddenlink

Altice USA

ケーブルTV

-11,400

102

合計

-358,200

8,356

Multiscreen Index

地上波の同時配信

地上波を無料でインターネットで同時配信するLocastがヒューストンでも開始された。ニューヨーク、ダラスに続く3つ目の都市になる。地上波を無許可で配信する企みは古くからあった。最も単純な言い分はインタネットでの配信はケーブルTVと同じであり、個別の承諾は不要という物である。ケーブルTVの定義は固有のネットワークを使っている事で、インタネットをケーブルTV定義する事は無理であり、敗訴した。最も、ひねったのは企みはAereoで、複数の小型アンテナで構成されたアレイアンテナを使う物である。視聴者の数以上のアンテナがあるので、1対多数への再配信ではなく、1対1であり、同法と見なされたネットワークDVRと同じに視聴デバイスの延長であるとの議論だ。勝った裁判もあったが、最終的には敗訴した。アレイアンテナの部分1つだけでは十分な受信力は無いので、1対1と言うのには無理がある。