NAB 2019年

昨年のNABの入場者は92,912人で2017年の103,443人から10%ダウンした。展示者は1,718社で、1,518社から増えたが、展示面積は9.5万m2で、9.9万m2から減っていた。展示面積が減れば、収入が減る。展示会の収入が全体の半分以上を占めているNAB組織に取り、これは大きな問題になっている。

カムバックを目指した2019年の展示会では2つの新しい動きがあった。1つはこれまでのテーマであった、「M.E.T. (Media, Entertainment, Technology) Effect」と言う、コンバージェンス志向を止め、「Every Story Starts Here」と言う、放送はStorytellerである事を強調するテーマにしたことだ。

DisneyのOTTサービス

DisneyはNetflixとの独占配信契約、それにNetflix向けオリジナル番組(Marvelシリーズ)の制作によりNetflixの戦略をパートナーとして間近に見る機会あった事もあり、Netflixの最大の競合になる会社として注目されている。DisneyのOTT戦略はスポーツを専門のESPN+、ファミリー向けのDisney+、そしてHuluの3本柱である。その中心となるDisney+の詳細が発表された。

サービスはアメリカで今年の11月12日にスタートし、その後に海外でも開始になる。アメリカでの価格は$6.99で、広告無しである。コネクテッドTVデバイスとしてはRoku、Fire TV、Apple TV、Chromecast、PS4、Xbox等が予定されている。配信はDisneyが投資しているBAMtechが行う。BAMtechはESPN+、MLB TV、HBO Now、Playstation Vue等の配信プラットフォームでもある。コンテンツとしては、Disney Channelの番組、Foxから得たNational Geographicの番組、Disneyの映画等の加え、Disney Studio、Pixar、Lucas Film、Marvel、National Geographicのオリジナルコンテンツが含まれる。

AT&Tの誤算

AT&TはQ1に既存の多チャンネルサービスで54.4万世帯を失い、さらにOTT多チャンネルサービスのDirecTV Nowでも8.7万世帯を失い、合計で62.7万世帯の減少となった。AT&Tの既存の多チャンネルサービス(DirecTVとU-verse)は合計で2236万世帯となり、前年同期から6.5%も減っている。その減少を補うはずのDirecTVも減少をしている。DirecTVは前年同期に31.2万世帯を加えたが、Q1には26.7万世帯を失い、この2四半期でそれ以上の加入者を失っている。

FCCは3つ目の5G競売を準備

FCCは現在進行中の24 GHz帯域の競売(Auction 102)に続き、37 GHz、39 GHz、47 GHz帯域の競売の準備を進めている。競売される周波数帯域の合計は3.4 GHzで、12月10日に開始の予定である。アメリカでの5Gの普及における問題はミッドバンド(6 GHz以下)の

地上波ネットワーク視聴率の減少

BTIGによると2018年から2019年にかけて、5大地上波ネットワーク(ABC、CBS、NBC、Fox、CW)の視聴率は平均で18%の減少をした(ネットワーク番組の18~49歳の視聴)。最も視聴率が減ったのはABCで、22%の減少をした。減少が少なかったのは13%のFoxと12%のCBSで