見たいコンテンツをいかに探すか

コンテンツのレコメンデーション・アプリを開発しているLikewiseによると、ストリーミング・ビデオを利用している世帯では平均で3つのサービスを使っている。Apple TV+、Disney+等の新しいSVODサービス、それにRoku Channel、Pluto TV等のAVODサービスの登場により、利用するサービスの数が増えることは間違い無い。

3つのサービスを使えば、見られるコンテンツの選択肢は1万程度になる。オリジナルコンテンツ、それに独占配信が増えたことで、重複しているコンテンツは減っている。利用するサービスが6つに増えれば、見たいコンテンツは絶対にあるはずだ。しかし、Likewiseの調査では3つのサービスを利用していても70%は見たいコンテンツを発見するのに苦労している。

HBO MaxとPeacockのチャレンジ

来年春に開始予定のAT&TのHBO Max、それにComcastのPeacockは12日にスタートしたDisney+と同様にコンテンツ事業者によるD2C(Direct to Consumer)のサービスであるが、大きな違いがある。D2Cは多チャンネルサービス事業者をバイパスするものだが、AT&T、Comcast共に多チャンネルサービス事業者でもあり、Disneyとは異なるチャレンジがある。D2Cを成功させたいが、多チャンネルサービスとの共食いは困る。多チャンネルサービスとのシナジーを作り、相乗効果を狙う必要がある。

低価格化がvMVPDの成功の鍵か

OTTで多チャンネルサービス同等のサービスを提供するSling TV、AT&T TV Now、Hulu with Live TV、YouTube TV等のvMVPDの出だしは良く、既存の多チャンネルサービスからの加入者減少を補うと期待された。しかし、その後は停滞している。Hulu with Live TV、YouTube TVの加入者が増えているが、それはAT&T TV Nowが加入者を失っており、SonyのPlayStation Vueが終了するからである。

ViacomとCBSの合併が完了

ViacomとCBSの合併が12月4日に完了した。合併後のViacomCBSは地上波のCBSとCW(AT&Tとの共同保有)、ケーブルTVネットワークのMTV、Nickelodeon、Comedy Central等、それに有料チャンネルのShowtimeを持つ最大のTVネットワーク会社になる。注目されているのは合併後のOTT戦略である。CBSはSVODのCBS All AccessとShowtime、それにCBSN等のOTTでのニュースチャンネルを持ち、Viacomは無料配信のPluto TVを持つ。

パラマウント同意審決が解除

司法省は映画スタジオが映画館を持つ事、それに映画館に対して複数の映画をまとめて契約させる事を禁じている同意審決を破棄しようと裁判所に申請した。この同意審決は1948年に連邦政府が独占禁止法でパラマウントを訴えた裁判の結果として出来たもので、映画スタジオによる垂直統合を禁止し、ハリウッドのスタ