ComcastはDisneyとFoxを奪い合うのは止め、Skyの買収に注力する。これは賢明な選択である。FoxをDisneyから奪い取る事が出来れば、Comcastの勢力は膨大なものになが、DisneyはそのSVOD戦略を成功させるためにはFoxの映画とドラマ系の多チャンネルサービスネットワークが必要であり、簡単には諦めない。Comcastの$650億のオファーに対して、Disneyは$713億でカウンターをした。さらに、Comcastが値段を上げてもFoxを手に入れる保証は無い。司法省は買収後にFoxの地域スポーツネットワークを手放すことを条件にこの買収を認めている。それに対して、Comcastのオファーを受け入れても、AT&TのWarnerMedia買収に反対している司法省がこれを認めない可能性があり、よほどの好条件でなければ、Fox株主はリスクの低いDisneyを選ぶであろう。
この争いはまた、ComcastのSky買収を複雑化させている。Sky買収はSky株の39%を持つFoxとComcastの争いであったのが、Disneyも関与し始めた。DisneyはFox買収後にSkyを手に入れる事になっている。DisneyはSky Newsを別途買収するオファーをし、横槍を入れている。DisneyはFox買収にComcastが手を限り、ComcastのSky買収も妨害をする。ComcastがFox買収を諦めることで、Disney/FoxがSkyをComcastに譲ることは無いが、状況はシンプルになる。また、Comcastは2つの前線で戦うのではなく、Skyに専念をする事が出来る。ComcastはSkyに対し、£220億を表示していたが、Foxはそれを£245億に上げ、その翌日にComcastは£260億に値上げしている。
ComcastがFoxを断念したことでDisneyが20th Century Fox、FX、FXX等の多チャンネルネットワークを得ることがほぼ確実となった。Fox、Disneyの株主共に買収を認め、来年の第1四半期に買収が完了する蓮である。Disneyはすでに新しい組織体制を検討している。Foxの多チャンネルネットワークは、ESPN以外のDisney多チャンネルネットワークと統合され、Fox Network Groupのピーター・ライスがそのヘッドに収まり、Disney/ABC Television Groupの社長のベン・シャーウッドはより重要な地位を得る予定である。
DisneyがFox資産を買収する条件はFoxがニューヨーク、LA、ダラス、デトロイト等で持つ地域スポーツネットワークを手放す事である。その価値は$200億程度と推定されている。購入先としては、多チャンネルサービス事業者が最も可能性が高く、それにはComcastも含まれる。ComcastはすでにNBC Sports Regional Networksとして9つの地域スポーツネットワークを持ってる。
