アダルト産業は、ハイテク・コンシューマ技術の利用では先進的であった。VTRの最初のコンテンツはポルノであった。電話のペイ・パー・コールも、TVのPPVもアダルト系が初期の大きなサービスであった。アダルト業界は、インターネットビデオでも先進的な利用者であった。有料のストリーミングサービスが立ち上がった時点で、人々はポルノ業界が先に、DVDからストリーミングへの移行をすると予測した。しかし、この予想は外れた。ハイウッド映画の方が、早くストリーミングへの移行を進めている。ポルノ業界ではまだ、ディスクが重要で、Netflixの様なストリーミングサービスは成功していない。
これには様々な理由がある。1つは、インターネットで海賊版が反乱していることである。しかし、アダルトDVDが売れているのだから、海賊版の氾濫により有料のストリーミングサービスの市場が無くなっているとは言えない。問題は、アダルトインターネットビデオは、PCからTVへの移行をしていないことである。Netflixのストリーミングサービスの利用が大きくと伸びたのは、ゲーム機、コネクテッドTV、ストリーミングSTB等を使い、TVで見ることが可能になってからである。
ここに大きな問題がある。TVメーカー、ゲーム機メーカー等は、自社の製品がポルノに使わえる事を好んでいない。Samsung、Sony等はスマートTVを熱心に売り込んでいるが、ポルノサイトのアプリは無い。Microsoftは、Xbox 360をビデオエンターテイメントのデバイスにしているが、ポルノ会社との協力は無い。
ポルノのストリーミングサービスを行なっているFyreTVは、この問題に気づき、2008年に自社のサービス向けのストリーミングSTBの販売を始めた。同社は$90で自社ブランドのSTBを売り始めたが、失敗した。Vuduもそのサービス専用のSTBを売ることで失敗したが、それがポルノ専用では特に難しいであろう。しかし、状況は少し変わっている。欧州では、PhillipsのコネクテッドTVに初めてのポルノ映画向けアプリが登場した。アメリカでは、Rokuでポルノ向けアプリがあり、幾つかの事業者が、月額制のサービスを提供し始めている。しかし、Rokuの場合、ポルノアプリはプライベート・チャンネルの扱いで、Rokuのチャンネルストアから直接サウンロードする事は出来ない。
ポルノのもう1つの問題は、ソーシャル・ネットワークでの情報交換が無いことだ。インターネットビデオの成功にはSNSが大きな貢献をしている。例えば、Rokuのプライベートチャンネルのアプリであっても、それがSNSで話題になれば、多くのダウンロードがある。しかし、アダルトのアプリを使っている事をFacebook、Twitter等に投稿する人は少なく、されにそれが話題になる事は無い。
アダルト向けのストリーミングの成功のきっかけはタブレットになると予測する人が多い。テレビとは違い、タブレットは、パーソナルであり、ビデオを視聴するには適している。Juniper Researchはタブレット向けのポルノビデオコンテンツ市場は2015年までに3倍の成長をすると予測するレポートを出している。
