Netflixが広告付きプランを開始して1年が経つ。Netflixの広告化は大きな話題であったが、CTV広告へのインパクトは大きくはない。Antennaの調査によるとNetflixへの新規加入者に占める広告付きプランの割合は2023年2月では17%であったのが、2023年9月では30%に増えている。広告付きプランの割合は広告無しのBasicプランが無くなった8月に大きくと増えている。広告無しのBasicプランを廃止したことは広告付きプラン加入者を増やすことに大きな貢献をした。新たに広告無しBasicに加入することは出来ないが、プラン自体は残っており、Netflixはこのプランを$10から$12に値上げしており、Basic加入者を広告付きプランに移行させようとしている。

Antenna
広告付きプランに申し込む人は増えているが、まだ加入者全体に占めるシェアは少ない。eMarketerによると2023年9月の時点で、広告付きプラン加入者のシェアはNetflixは4.5%で、ほぼ同時に広告付きプランを開始したDisney+の17%の4分の1程度でしかない。広告には経験のなかったNetflixと経験豊富なDisneyではランプアップの速度が大きくと異なる。
Netflixは広告付きプランをスタートさせた時点では$60のCPMを要求した。CPMが高くても、広告を見る加入者の数は少ないので、大きな収入にはならない。スタートの時点では広告主が少ないだけでなく、広告付きプランへの加入者が少ないことからインプレッションの保証を満たすことが出来ず、返金をしたケースもあったと報道されている。しかし、広告付きプラン加入者数が増えることで問題は解決されつつある。MediaRadarによると2022年6月時点でのNetflixの1時間あたりの広告量は2.9分で、2023年1月から67.2%も増えている。しかし、2.9分はHuluの7.7分、Disney+の6.5分よりまだ少ない。ここにもNetflixとDisney+のランプアップ速度の違いが見える。

eMarketer
CTV広告に占めるNetflixのシェアはまだ少なく、急速に増えることはない。来年は逆にシェアを失う可能性もある。シェアを失うのはNetflixだけでなく、Hulu、YouTube、Roku等の他のサービスもシェアを落とすと思われる。これはAmazonが参入するからであり、Amazon Prime Videoの広告収入は急速に増えると予想されている。
