コードカッティングは進むか

PriceWaterhouseCoopers(PwC)が1200人を対象に行った調査では多チャンネルサービスの加入者減少が止まる可能性がある。同社の調査で新たに多チャンネルサービスに加入すると答えたのは84%で、昨年の70%より増えている。2014年の91%より低いが、多チャンネルサービス加入に対する関心が高まっている傾向がある。

多チャンネルサービスを解約する大きな理由は料金の値上げである。PwCの調査で多チャンネルサービスの料金は安定していると答えたのは76%で、値上げが少なかった事が多チャンネルサービス加入の意思を増やしている様だ。

しかし、そうであれば、コードカッティングは新春からまた増え始める可能性がある。殆どの多チャンネルサービス事業者は2017年に値上げを予定している。Comcastは基本パッケージの料金を1月から平均で3.8%値上げするのに加え、地上波追加料金を$5から$7、そして地域スポーツチャンネル料金を$3から$5に値上げする。地上波と地域スポーツ料は基本サービスであるので、Comcast の実質の値上げは3.8%より多い。Dish Networkは全体で$5程度の値上げを予定しており、Cox、Mediacomも地域スポーツチャンネル等 の値上げを発表している。

調査会社のSNL Kagan社は多チャンネルサービスの値上げの理由はコンテンツ料金の高騰、特にスポーツチャンネルだと分析している。同社の計算ではスポーツチャンネルのコストは視聴者あたり月平均、$18.37になり、多チャンネルサービス事業者のコンテンツ調達費用の40%を占めるようになっている。同社によると2001年でのスポーツチャンネルのコストは$2.85と低かった。

多チャンネルサービスの基本パッケージに含まれるチャンネルで最も高価なのはDisneyのESPNで1加入世帯あたり月$7.20になっている。フットボールのNFLだけでDisney、CBS、NBC、Foxの4大ネットワークとは年間$56億ドル規模の契約をしている。スポーツの生中継は2005年から2015年で160%増えている。これは、スポーツファンには嬉しいことだが、これによる値上げは加入者減少の大きな理由になっている。

スポーツチャンネルを減らす事で多チャンネルサービスの月額料金を下げる動きもある。しかし、スポーツ以外でライブ視聴を促進させるコンテンツは無い。ドラマ、コメディー、リアリティー、トークショー等の番組だけであれば、多チャンネルサービスに加入する必要性は少なく、Netflix、Amazon、Hulu等のSVODに加入したほうが安く、多チャンネルサービス離れを加速化させる可能性もあり、スポーツを減らす事も難しい。