2016年前半におけるインターネット広告は前年比で19.5%の成長をし、$327億に達した。2016年全体では放送広告(地上波と多チャンネルサービス)を超える事が確実である。しかし、ビデオ広告がインターネット広告に占める割合は7%でしかなく、構成比として増えていない。OTTビデオの視聴は大きな成長をしているが、ビデオ広告は増えていない。
FreewheelのVideo Monetization Report Q3 2016によるとビデオ広告が再生されているデバイスとしてはコンピュータが最も多く、43%となっている(Freewheelのレポートには多チャンネルサービスのVODが含まれているが、それを除いた数字)。しかし、Ooyalaの統計によるとQ3で視聴されたOTTビデオの52%はスマートフォンとタブレット(モバイルデバイス)上で再生されている。また、Nielsenの統計ではOTTビデオ視聴時間の61%はOTTデバイス(コネクテッドTV)で行われている。

Freewheel
視聴しているOTTビデオの本数としてはモバイルデバイスが過半数で、視聴時間としてはコネクテッドTVが過半数でるが、広告が再生されているのはコンピュータが多い。言い換えると、OTTビデオの視聴はコンピュータからモバイルとコネクテッドTVに移っているが、ビデオ広告はまだコンピュータに頼っている訳である。
コネクテッドTVで視聴されているビデオの90%近くは20分以上のコンテンツであり、これはTV番組と映画が多いことを意味している。これらコンテンツはSVODが殆どであり、Hulu、CBS All Access等以外は広告無しで配信されている。コネクテッドTVで利用されているOTTサービスの多くは広告を配信していないので広告が少なくて当然である。
しかし、モバイルデバイスでのビデオ広告が少ないのは不思議である。インターネット広告全体ではモバイルが占める割合は、2015年では35%であったのが、2016年前半期では全体の47%へと大きくと増えている。しかし、ビデオ広告ではモバイルのシェアは31%でしかない。大きな成長の可能性を示している。モバイルビデオ広告の成長は、OTTでのスポートコンテンツの配信で増えると予想されている。スポーツのOTT配信は広告モデルであり、モバイルデバイス上での視聴が多い。NFLを含めたスポーツリーグはOTTでの試合配信を増やしている。
