OTTビデオのオリジナル番組

昨年、NetflixがHouse of Cardsでオリジナル番組の配信を開始した。その後、Amazonもオリジナル番組に熱心になっており、Huluも新たな投資を発表している。

Netflixの2013年コンテンツ調達経費は$30億程度で、2014年には$30億から$40億を予定している。オリジナルコンテンツは、その10%程度と発表されているので、Netflixのオリジナルコンテンツへの年間予算は4億ドル程度になる。

AmazonのPrime Instant Videoの為のコンテンツ調達の予算(コンテンツ事業者との契約)はNetflixより低く、複数のソースが$10億と推定している。Amazonは昨年にオリジナル番組の制作を開始した時点で、$10億の投資と発表しているが、何年間の投資とは語っていない。3年とすると、平均で1年$3.3億である。2年で使うとし、$5億の説もある。

Huluは売却が中止なった時点でDisney/ABC、NBCUniversal、Foxから$7.5億を得ている。このすべてがコンテンツ調達のためではなく、どの程度がオリジナルコンテンツの為であるかも分からない。HuluはNetflixより先にオリジナル番組を公開していた。しかし、この時点でのHuluのビジネスモデルはオーナー3社のキャッチアップ放送で、オリジナル番組はオーナー向けパイロット(テスト)番組であった。現在ではABC、NBC、Foxはそれぞれ独自のキャッチアップ配信をしており、Huluは重要では無くなっている。Huluの生存にはオリジナルコンテンツが重要になっている。そうであれば、$7.5億の内の多くはオリジナル番組の制作になる。すべてをオリジナル番組に2年で使うとして$3.75億になる。実際の2014年での投資は$2億ドル程度であろう。

NetflixとAmazonがそれぞれ$4億、それにHuluが$2億とすると、2014年に3社で$10億ドルをオリジナルコンテンツの制作に使うことになる。それだけの投資をする理由はある。Pricewaterhouse Coopers(PwC)が発表したEntertainment and Media Outlook 2014 – 2018はオンラインビデオサービスの収入は2018年には劇場映画の収入を追い抜くと予測している。これによると劇場映画の収入は年平均3.1%で成長し、2018年には世界で$125億に達する。ストリーミングビデオサービスの収入は2018年には$100億ドルになる。これにiTunes、Google Play等のトランザクショナルVODのサービスを加えたオンラインビデオの合計収入は$140億ドルとなる。物理媒体(ディスク)のレンタル、あるいは販売の収入は2013年の$122億ドルから2018年には$87億に減る。

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PricewaterhouseCoopers

ストリーミングサービスの成長が続くにはコンテンツが必要である。これまで、ストリーミングサービス事業者は比較的に安い価格で過去のテレビ番組を得ることが出来た。しかし、コンテンツ事業者は過去のテレビ番組に価値がある事を理解し、契約料金を上げ、ストリーミング事業者に独占契約を求めている。NetflixはDisneyとの独占契約をしたが、ViacomはAmazonに取られている。また、これらコンテンツへのアクセスが今後も続くとは限らない。テレビネットワークはTV Everywhereにより、自らストリーミングを行い始めている。現在は、キャッチアップとて現シーズンの番組配信が主体であるが、いずれかは過去の番組配信も自ら行い、Netflix等へ配給を減らす可能性もある。

Netflix、他のストリーミング事業者はテレビネットワークに頼るのではなく、オリジナルコンテンツへの投資を進め、テレビネットワークに競合していく必要がある。Netflixは多チャンネルネットワーク、E!の司会者Chelsea Handlerと契約をし、2016年からトークショーを制作する事を発表している。Netflixのオリジナルコンテンツは、ドラマ、コメディー、子供番組が主体でロングテールであった。しかし、トークショーはリアルタイム性が強く、これまでのオンデマンド向けコンテンツとは大きくと違い、よりテレビネットワークに競合する物である。