Aereoは違法

最高裁は6-3でAereoが提供してきたサービスは著作権を犯しており、違法だとの判断を出した。Aereoは地上波の再送信を無断で行ってきた。同社は、加入者の数以上の小型アンテナのアレイで構成されるアンテナで放送を受信し、それをIP変換し、月$8の料金で配信していた。Aereoは、1人の加入者に1つのアンテナがあり、1つのアンテナで受信した放送を複数の視聴者が見ているのでは無いので、著作権には触れないと主張してきた。CablevisionのネットワークDVRを合法と判断したニューヨーク裁判所は、Aereoのサービスも合法とした。しかし、カリフォルニア等は同様なFilmOnのサービスを違反と判断し、結論は最高裁に委ねられていた。

最高裁はAereoのサービスは公共の公演であると判断した。Aereoは機器だけ提供して、利用者が配信を行っているのではなく、それ自体が配信を行っており、実質的にケーブルTVと同じであると判断し、再送信には許可が必要をした。

Aereoはそのサービスを一時停止している。しかし、同社と類似したサービスを提供してきたFilmOnは、サービスを継続している。FilmOnは、裁判所がこの事業をケーブルTVと同じと判断したのであれば、ケーブルTV事業者と同じに放送事業者と配信契約をする事が可能であり、事業は続けると語っている。ケーブルTV事業者であれば、放送局は再送信の為に放送を提供しなければならない。しかし、再配信料を求める事は可能であり、局はケーブルTV事業者にもとめていると同じかそれ以上の契約料を求めるであろう。高価な再配信料を払ってでもこのビジネスモデルが成り立つかは疑問である。4大ネットワークとの契約は1加入者、月$8程度になる。これに現在のサービス料の$8を加えると、月額料金は$16になる。クラウド録画出来、モバイル端末で見る事は出来るが、地上波を見るのに$16の価値はあるのか。

Aereoに対する判定は、ネットワークDVR等のクラウドサービスにも影響を及ぼすことが恐れられていた。最高裁は判定は、このサービスだけに当てはまる物で、技術革新阻止する物ではない事を明確にしている。しかし、DISHのHopperを葬りたい、Foxはこの判定の直後に、同社が起こしているDISH Networkの訴訟への見直しを訴えた。FoxはHopperが提供する広告の自動スキップ機能を止めるように訴えていが、法定はこれを退けた。その後、Foxは戦略を変えてHopperが番組をストリーミングする機能(HopperはSling内蔵)は著作権を犯すとして、Hopperをストップさせようとしている。

今回のAereoに対する判定は、それ自体でSlingの合法性を覆す物で無いが、Slingが可能にする地域外へのストリーミングの合法性が次の大きな話題になる可能性がある。FilmOnはTeleporterと呼ばれる機能で、ニューヨーク等の地域の地上波放送を他の地域でも視聴可能にしている。同社は地上波局の再送信を行っている地域に「架空デスクトップ」を設置し、地域外からアクセスをするユーザに対して一時的に「架空デスクトップ」を割り当て、配信はそこから行われる。要するに地上波にアクセスするデスクトップは地域内にあり、利用者はそれを一時的に借り、そこアクセスをして見ているので合法だとの理論である。