ミレニアル世代のスポーツ視聴が減っていると言われている。しかし、McKinsey & Companyは30代以下の世代のスポーツ視聴は減っているのでなく、視聴に仕方が変化しているとの分析を発表した(https://goo.gl/d5CnJC)。テレビでのスポーツ視聴は減っている。Nielsenの統計ではESPNの視聴は17%落ちている。NBC、Fox、CBSのスポーツ中継はそれぞれ7%、8%、それに6%と減っている。しかし、地上波ネットワーク全体の視聴率は14%、多チャンネル向けネットワークは9%減っているので、特にスポーツの視聴が減っているのではない。
ミレニアル世代のNFL試合の視聴率は昨年から9%減っている。これはジェネレーションX(30代後半から50歳)の6%減少より多い。しかし、面白いことにミレニアル世代のNFL試合の視聴者数自体は増えている(世代人口の65%から67%への増加)。視聴する人は増えているが、視聴率が減っているには、一人あたりが見る試合数が8%減り、さらに1試合あたりの視聴時間が1時間12分に減った為だとMcKinseyは分析している。これまでのスポーツファンの様に好きなチームの試合は可能なだけ見、それも試合の最初から最後まで見続けるのでは無くなっている。見たい試合だけを見、それも部分的にしか見ていない。
この変化に様々な理由がある。1つは見ることが出来るスポーツの選択肢が増え、特定のスポーツだけを見なくなった事がある。McKinseyの調査では真剣なスポーツファンと答えたのはジェネレーションXでは45%であったのに対して、ミレニアルでは38%である。スポーツは見るが、カジュアルなファンであり、面白い試合でなければ見続けない。

McKinsey & Company
さらに、ミレニアル達はオンデマンドでの視聴が当たり前になっている事も影響しているであろう。スポーツ視聴はライブであるが、視聴パターンはライブでは無くなっている。試合の途中で、他の番組を見てり、見逃した場面があれば、リワインドする、あるいはインターネットのハイライトでキャッチアップする等、ライブ中のオンデマンド視聴になっている。
しかし、ミレニアル世代の方が特に、ESPN等のサイト、あるいはアプリの利用が多い訳ではない。TVネットワークのスポーツサイト、あるいはアプリを使ってのハイライトビデオの視聴はミレニアルが45%、ジェネレーションXは44%でほぼ同じである。これらサイト、あるいはアプリを使って得点をチェックしている人はミレニアルが52%、ジェネレーションXが54%で、ジェネレーションXの方が僅かだが多い。
大きな違いはソーシャルメディアの利用である。ソーシャルメディアを使ってのハイライトビデオの視聴はミレニアルは67%、ジェネレーションXは50%である。ソーシャルメディアを使っての得点のチェックもミレニアルが60%、ジェネレーションXは40%で、大きな差がある。Instagram、それにSnapchatではその差はさらに大きい。
ミレニアル世代のスポーツに対する関心が減っているのではなく、現在のスポーツコンテンツの提供の方法がミレニアル世代のビデオ視聴にマッチしていない事になる。ソーシャルメディアの利用は当然だが、それだけでなく、見逃した場面を素早く再生する機能、複数のスポーツ中継間を素早く切り替える機能等、オンデマンドが当たり前の世代に適した提供の方法が必要となるとMcKinseyは結んでいる。
|
TVネットワーク、あるいはソーシャルメディアの利用 |
||||
|
ハイライトビデオを見る |
得点をチェックする | |||
|
ミレニアル |
Gen X |
ミレニアル |
Gen X |
|
| ESPN、Fox、NBC、あるいはCBSのスポーツサイト、あるいはアプリ |
45% |
44% |
52% |
54% |
| ソーシャルメディア・プラットフォーム |
67% |
50% |
60% |
40% |
|
40% |
31% |
36% |
29% |
|
| YouTube |
42% |
18% |
12% |
9% |
|
20% |
10% |
20% |
9% |
|
|
18% |
3% |
14% |
3% |
|
| Snapchat |
9% |
2% |
10% |
1% |
McKinsey & Company
