著作権法の抜け穴を使ったオンラインVODサービスが登場した。映画のインターネットでの配信契約は、物理媒体(DVD等)をレンタルするのとは異なるので、Netflix等ではDVDで発表されたばかりの映画を見る事は出来ない。カリフォルニア州、サニーベールのZevida社は、DVDでリリースされたばかりの映画をインターネットVODとして、1本$1.99の安値で提供している。
物理媒体でのレンタルは、著作権法上のファーストセール・ドクトリンにより、権利者の許可を得ることなく行える。ビデオレンタル店は、映画制作者からの許可を得ることなく、購入したDVDを貸し出すことが出来る。これに対して、VOD(ストリームでの配信)を行うには権利者との契約が必要になる。コンテンツ事業者は、VODはDVD販売に悪影響を与える可能性があることから、遅らせてリリースしている。
Zedivaは映画のストリーム配信の権利を得ているのではなく、DVDを実際に購入し、それを同社に設置してあるDVDプレーヤで再生し、そのストリームを利用者のPCに送っている。Zedivaは、同社が行っている事はDVDの物理的な貸し出しであり、合法的なサービスだと説明している。違いは、利用者が自分のDVDでそれを再生するのではなく、同社にあるDVDで再生し、それをインターネット経由で見る事になる。同社は、DVDを複製して提供しているのではなく、それ自体を貸しており、著作権法には触れていないと説明している。
Zedivaは、そのオフィスに何百台のDVDプレーヤを設置し、ウェブサイトで注文があったDVDを自動的に挿入し、再生を行っている。利用者は、一時停止、巻き戻し等、通常のDVDプレーヤーで出来る操作をPCからする事が出来る。物理的な貸し出しと同様に、1枚のDVDは、同時に複数の利用者に貸し出す事は出来ないので、Zedivaが1つの映画を20枚購入した場合、同時には20人以上が借りることは出来ない。
Netflixは物理媒体での貸し出しとストリーミングの両方を行っている。しかし、ストリーミング出来るビデオは、借りることの出来るビデオの一部でしかなく、最新タイトルはほとんど無い。ストリーミング配信の契約は高価である事から、Netflixは安い価格で契約が出来るタイトルを主体にストリーミングをしている。Zedivaの場合、ストリーミング契約ではないので、最新DVDを安値でストリーミング出来る。
しかし、これは本当に合法化か? 映画事業者、その業界団体のMotion Picture Association of Americaは、Zedivaのサービスに対してまだ何も発言をしていないが、訴訟をする事は確実であろう。インターネットを使ったケースでは無いが、同様なサービスは過去に違反と判定されている。例えば、あるホテルはDVDをフロントデスクに置き、そこから部屋のTVに対してVODのサービスを提供した。法廷はビデオを伝送した事は公共での上演になるとして、このサービスは著作権を侵害したとの判定を下している。
