STELAが(やっと)通過

衛星事業者に対して地上波再送信を許可するSatellite Television Extension and Localism Actが上院と下院の両方をやっと通過した。これまでのSHVERA(Satellite Home Viewer Extension and Reauthorization Act)は2009年12月31日で切れていたが、更新法案は議会を通過出来ずにいた。STELAは、衛星事業者に対して、地上波再送信を5年間延長し、また、Dish Networkに対して、地上波放送を受信する事が出来ない世帯に対して、その地域以外の放送局の再送信を行う事を再許可する。Dishはこの特別許可を乱用した罪で、許可を取り上げられていた。

Dishにこの権利を戻す条件として、同社はアメリカの全210 DMA(放送地上地区)で地上波再送信を行う必要がる。人口の少ないDMAで、地上波再送信を行うのは効率的でないとして、Dishは29 DMAでは地上波再送信はこれまで行って来なかった。Dishは6月3日からこれら29のDMAでの地上波再送信を開始していくと発表している。

この一見簡単そうな、STELAの通過に時間が掛かったのは、多チャンネル事業者が地上波再送信を行う場合の問題であった、「幽霊信号」を解決する為に、パテント法を書き直した為であった。多チャンネル事業者は、地域外の放送局を再送信する際、その加入者数に応じて印税を支払っている。問題は、この規定にあるケーブル加入者の定義で、これまでの規制では、加入者数をケーブルシステムの全加入者としている。しかし、多チャンネル事業者が地域外の放送局を再送信する際、そのシステムの全加入者にそのチャンネルを提供する事はめったに無い。地域外の放送局を再送信する理由は、システムの外側の方にある地域の世帯に対して、より距離的に近い、隣接する地域の放送を提供する為である。これら放送は、システム内の一部の世帯だけに提供されているが、パテント法の定義では全システムの加入者数をベースに印税を計算しなければならない。このため、実際は見る事が出来ないチャンネルに対して、印税が支払われている。STELAでは、パテント法を書き換え、実際に視聴可能な世帯だけが印税の対象になるようにした。