アナログ停波の延期

オバマ大統領は就任以前から2月17日のアナログ停波の期日延期を勧めていた。延期論が強くなったのは1月に入り、DTVクーポンの予算がつきたとの発表があってからである。

12月に入り、DVTクーポンの申請が大きくと増え、National Telecommunications & Information Administration(NTIA)は1月5日に予算分のクーポンの発行が終わった事を発表する。DTVクーポンの総予算15億ドル中、実際のクーポンの予算13.4億ドルであり、この予算分のクーポンが発行された時点で、新たな発行は出来なくなる。後は90日間の有効期限のあるクーポンの失効を待ち、発行が行われることになる。これ以降の申請は待ち名簿に記入され、失効したクーポンが出た時点で発行されることになる。このため、1月に入ってからクーポンの発行のペースは大きくと減っている。1月末で、DTVクーポンの待ち名簿の長さは330万に達している。

1世帯で最大2枚のクーポンを申し込むことが出来、必要台数が1台であっても、念のために2枚を申し込む世帯が多い。このため、実際には使われないクーポンの申請が多く、失効率は12月時点で40%であった。

この状態に議会は慌て始め、上院はアナログ停波を2月17日から6月12日へ延期する法案を通過させようとするが、すでにアナログ停波の準備が完了している放送局、跡地を使う予定の公共安全組織、通信会社等から反対が起きる。これら反対意見を考慮して出来た法案では停波期日を6月12月とするが、それ以前でも放送局は停波を出来、帯域が空いた時点でその再利用をすぐにする事が可能にされた。また、早くクーポンを申し込んだ人たちから、初期の時点ではコンバーターが品不足で、購入出来る前に失効をしてしまったと、不満が出ている事から、クーポンの再申請も可能にされている。

この法案は1月26日に簡単に上院を通過する。しかし、延期反対派の共和党が多い下院ではスムーズに事が運ばない。共和党議員は問題は停波の時期ではなく、DTVクーポンの発行が停滞している事であり、DTVコンバータープログラムに予算を追加すれば、解決出来ると反対をしている。法案を急いで通過させようと、民主党はこれを緊急法案として1月28日に会議にかける。258対168で賛成多数であったが、緊急法案の通過には3分の2の票が必要とされ、可決されない。

民主党は翌週に通常法案として再決議する事にする。しかし、下院の法案には一部修正が入り、下院を通過した時点で、再度上院において修正を決議する必要が出てくる。出来るだけ早くこの法案を通過させる為に、上院では下院で修正を含めた延期法案が通過される前に、これを再決議し、通過させる。そして、2月4日に延期法案は無事に下院を通過する。延期が立法化されるには大統領の署名が必要であり、オバマ大統領は5日間のコメント期間を置き、立法化の決定は2月9日になると思われる。

アナログ停波期日が6月12日に延期されたが、放送局はその日に一斉に停波を行うのではない。停波は以前に行う事も可能である。この停波に関するルールをFCCは2月5日に発表した。

  • もし、2月17日にアナログ停波を実施する場合はその旨を2月9日までにFCCに通知し、その許可を得る必要がある。また、停波を行う局は今から17日の間に最低120回、アナログ停波に関する公共広告を流す必要がある。
  • それ以後のアナログ停波に関しては30日以前にFCCに通知を行う必要があるので、今すぐに通知をしても3月始めまではアナログ停波は出来ない。
  • FCCは停波後もしばらくの間はアナログチャンネルでデジタル移行のメッセージを流し続ける事を求めているが、これは規制ではない。
  • また、現在のデジタルチャンネルと完全停波後のチャンネルが異なる局は仮のチャンネルでデジタル放送を行うことが前提であり、最終的なチャンネルに引っ越すのは6月13日まで待つか、あるいはそれ以前に引っ越しを行っても他の局に干渉を与えない事の証明が必要になる。

FCCは混乱をきたさないようにアナログ停波をコントロールしていく予定だが、五月雨式ではスムーズな移行は困難になる。

放送局は今後も引き続いてアナログとデジタルの両方で放送を行うことは運用経費がかさむとして、好んではいない。2月17日に一部の局が停波を行い、それが視聴率上の大きな問題にならなければ、残りの局も6月12日を待たずに、停波をすませてしまうであろう。議会もこれを心配しており、放送局に対して、アナログ停波の対応がまだの世帯を考慮して、速急な停波を行わないようにと訴えており、これに幾つかの局が応えている。ABC(10局保有)、CBS(27局保有)、NBC(スペイン語局のTelemundoを含め25局)、Fox(27局)は6月12日までにアナログとデジタルの両方での放送を続ける事を約束した。また、GannettとHearst-Argyleもその殆どの局は6月12日まで停波を待つと発表している。

U-verse、FiOS TVの加入者数

AT&TはそのU-verseサービスへの加入者数が2,007年末で23.1万に達したことを発表した。その3ヶ月前の時点では12.6万で、3ヶ月で83%の増加を見せた。AT&Tは12月の1週間平均導入数は12,000を超え、2008年には加入者数が100万を越えるとも発表した。加入者数が100万を越えると、AT&Tは多チャンネル事業者のトップ10入りが出来る。

VerizonのFiOS TVは2007年第4四半期で226,000の加入者を加え、2007年を943,000万世帯で閉じ、2008年1月に100万世帯を越えた事を発表した。FiOS TVはカリフォルニア、デラウェア、フロリダ、インディアナ、マリーランド、マサチューセッツ、ニュージャージ、ニューヨーク、オレゴン、ペンシルバニア、ロードアイランド、テキサス、バージニアの一部でサービスが提供されてる。

MoCAのターゲットは400 Mbps

同軸ケーブル上を使ったホームネットワーク規格のMoCA(Multimedia over Cable Alliance)は2009年中に、バージョン2として、400 Mbpsに対応する規格を開発している。MoCA バージョン1.0は100 Mbpsでスタートし、現行の1.1では175 Mbpsになっている。MoCAのメンバーにComcast、Time Warner Cable、Cox、Verizon、DirecTV、Motorola、Cisco、EchoStar、Broadcom、Entropic等が含まれている。

TiVoがPause Menuをデビュー

TiVoは新たな広告収入として、DVRが一時停止されている間に、TV画面にクリック可能な広告メニューを表示するPause Menuと呼ばれるサービスをデビューさせた。最初のスポンサーとして、Twentieth Century Home EntertainmentがそのDVD、Blu-rayタイトルの「Dr. Seuss’ Horton Hears Who」の宣伝、それにMercedes-Benz USAがGLK SUVの宣伝の為に契約をした。Pause ClickはTiVo Series 2に対応し、一時停止ボタンを押すと、1行の広告テキストと様々な検索が可能なUniversal Swivel Searchへのリンクが表示される。

CE製品への映像ストリーミング

LGはNetFlixが配信する映画等のストリーミング映像をブロードバンド経由で受信出来るプラズマTVを発表した。LGは昨年Blu RayプレーヤとしてNetflixのストリーミングを受信出来る最初の製品、BD300を発表している。別のニュースで、IntelとAdobeは協力し、TVからFlashベースの映像配信を受けることを可能にするFlash Liteを搭載したチップを2009年中旬に出荷を開始すると発表した。また、Netflixストリーミングの専用STBとして登場したRokuプレーヤは有料サービスのAmazon Video On Demandへの対応を開始した。Rokuプレーヤは約$100で販売されている。CE製品としてはSonyのBrava Internet Link TVがAmazon Video On Demandに対応している。