SHVERAのアップデート

下院司法委員会は衛星放送事業者(DBS)に地上波再送信の権限を与える新SHVERA法の草稿を配布した。これには幾つかの新しい条項が盛り込まれている。その1つは放送局への再送信の強制許諾を段階的に撤去していく事である。現在、放送局はに対しては再送信への番組の提供は強制的であり、著作権利料は著作権局が管理している。放送局はこれを廃止し、自由に交渉をする権利を求め、著作権局もこれを支持している。

もう1つはDish Networkに対して、同社が全210地区で地上波再送信を開始した場合、遠距離の地上波局の放送を配信するサービスに再参入する事を可能にする事だ。難視聴世帯に対しては、遠距離局の放送を再送信する事が許されているが、2006年にDISH(当時はEchoStar)はルール違反が多いとして、その権利が剥奪された。DISHは現在、National Programming Serviceと言う別会社を使い、このサービスを行っている。

SHVERA(Satellite Home Viewer Extension and Reauthorization Act)は1988年にSHVA(Satellite Home Viewer Act)として始まり、それが書き換えられSHVIA(Satellite Home Viewer Improvement Act)になり、現在のSHVERAに至っている。今年の書き換えで、次の名前はSHVDTA(Satellite Home Viewer Digital Television Act)になる。

アナログ常夜灯も消える

87の市場の121の放送局は6月12日に完了したアナログ停波後、30日間デジタル移行に関するアナウンスメントを流す、「常夜灯」としてのアナログ放送を提供してきた。これはFCCの依頼で放送局が自主的に行ってきたが、その放送も7月12日で終了となった。

しかし、デジタル移行後の難視聴問題はまだ残っている。FCCによると、アナログ停波後、20~40程度の放送局で問題があった。その4分3程度は受信者側のアンテナの調整等で対応が出来たが、まだ数件の問題が残っている。特に大きな問題はニューヨークとシカゴのABC局である。どちらもアナログ停波以前はUHF帯でデジタル放送をしていたが、停波後にこれまでアナログで使っていたVHFにデジタル放送を引っ越した。大都市はその他のRF通信が多く、その雑音が問題の原因との意見もある。FCCはスタッフを派遣して原因の究明にあたっている。

アナログ停波が完了して30日間経った時点でのデジタルTV未対応の世帯は、Nielsenによると150万であった。7月末には未対応世帯は130万に減った。しかし、これらの世帯は全くTVを見られないのではなく、Nielsenによると、その60%以上はカナダ、メキシコからのアナログ放送、あるいはアナログLPTV(低出力)局の番組が受信可能である。DTV未対応の世帯の多くは貧困であり、Nielsenは未対応世帯の54%は年収が25,000ドル以下だと報告している。

また、$40のDTVクーポンの受付も7月31日で終了した。

TV局の2009年売上げは17%減

BIA Advisory Serviceは発表した数字によると、2007年のTV放送局の売上げは166億ドルで、2008年より、17.3%も下がる。市場規模は1990年代中期のレベルに逆転する事になる。BIAの予想では放送局の収入は2011年まで横ばいで、2013年でも175億ドルにしか増えない。

CropperCapture[4]

BIA

加速するTV Everywhere

Time Warnerが多チャンネル向けのコンテンツをインターネットで配信する方法として、視聴者がケーブルTV等の多チャンネルサービスに加入しているかを確認してからアクセスを提供する構想の「TV Everywhere」のテストとして始まったComcastの「On Demand Online」への参加ネットワークが増えている。参加を発表しているネットワークはTime Warner系、Turner NetworksのTBS、TNT、HBO、Cinemax、Cartoon Network; A&E TelevisionのA&EとHistory Channel; Scripps NetworksのFood Network、DIY Network、HGTV; Rainbow MediaのAMC、WE tv; Comcast系のE!、Style Network、G4、それにBBC America、CBS、Starzである。

StarzはHBOと同様のペイ(有料)チャンネルで、2006年にVongoと呼ばれる有料のストリーミングサービスを開始したが、成功をしなかった。Vongoは多チャンネル事業者が提供するブロードバンドサービスのコンテンツとして再スタートをしたが、このStarz Playを扱っているのはVerizonだけである。StarzはComastのOn Demand Onlineで、そのTV向けのStarzネットワークへの加入者に限って、300程度の映画を無料で配信する。

地上波ネットワーク系としてはCBSが唯一の参加になる。CBSはどのコンテンツを提供するのか発表していないが、同社の有料チャンネルにはShowtimeがある。他の地上波系のNBC、Fox、ABCはHuluに参加をしており、現時点ではHulu以外ではコンテンツの配信をしない方針である。

Comcastは7月末から全米の5,000のComcastユーザを対象にOn Demand Onlineのサービスを開始した。最初の提供されるのはTime Warner系のコンテンツとStarzの番組で、利用者は視聴を開始する前にログインをする必要がある。Comcastはストリーミングだけでなく、コンテンツを事前にダウンロード出来るようにするサービスも提供をすると発表しているが、その時期は発表していない。

調査会社のSolutions Research GroupがComcastとTime Warner Cableの加入者500人に行った調査では73%はTV Everywhereの構想を「良い」あるいは「非常良い」アイデアだと思っている。

Comcastがホームゲートウェイを発表

ComcastComcastはコードレス電話、Eメール、ボイスメール、WiFiルーター、情報サービスを統合したホームゲートウェイのサービスを提供する事を発表した。サービスはThomsonのAdvanced Cable Gateway(ACG)を使って提供される。ACGはeMTA(Embedded Multimedia Terminal Adapter)、WiFiルーター、DECTコードレス電話を内蔵している。ACGからEメールに加え、ニュース、天気等の情報にもアクセスする事が出来る。サービスの価格は発表されていないが、月額で$5程度となる予定。