Netflixの加入者数は過去に3回減少している。1回目は2019年Q2で、これは値上げが理由である。2020年Q3に「Cuties」に対する批判があり、大きな数の解約があったが、マイナスにはならなかった。2021年Q2が2回目で、今回が3回目である。パンデミックより、Netflixの加入者は2020年のQ1とQ2で大きく増え、その後、新規加入者数は減少し始めた。21年Q4の増加が例外であり、Q1は値上げのインパクトも受け、NetflixのUSとカナダでの視聴者はQ1で64万人減った。
しかし、Netflixの視聴時間は減っていない。Nielsenの統計ではテレビ視聴時間におけるNetflixのシェアは2021年12月では6.4%で、2022年3月では6.6%に増えている。AttestのデータでもNetflixを1週間に1回以上を見ている人は2.8%ポイント増え、成人人口の71.2%になっている。逆にAmazon Prime Videoを週に1回以上見た人は5.2%減り41.3%になり、HBO Maxは3.1%ポイント減り、25.4%になり、Disney+は2.2%ポイント減り、32.4%になっている。
Q1中にNetflixの解約数が減ったのに視聴時間、それに利用者の利用頻度はなぜ増えたのか。1つの理由はは解約する前に見たいコンテンツをまとめて見たためであろう。しかし、それだけではなく、Netflixは解約したが、アカウントを共有し、視聴している人が増えた可能性がある。

Netflix
これまでNetflixはアカウント共有には寛容であった。加入している人がパスワードをシェアしすることで、Netflixを試し、加入する人が増えることが成長を支えてきた。しかし、それは競合するSVODサービスの数が少なく、価格も安い時代のことである。現在、Netflix加入者数は飽和点近くにある。競合するサービスは数多くあり、さらに、Netflixは高価になっている。アカウント共有により、加入者が増えた時代は終わっている。
しかし、アカウント共有を取り締まることは利用者の反感を得ることになる。Q1の加入者減少は値上げだけでなく、アカウント共有を取り締まることに対するボイコットも理由かも知れない。Netflixは3月にペルー、チリ、コスタリカでアカウント共有に対して課金をすることをテストを開始した。Netflixは実験であり、アメリカでも導入するかは未定だと説明したが、メディア、それに利用者はアメリカでもアカウント共有を取り締まる前兆と見、Netflixへの反感が高まった。Aluma社が行った調査では南米で行っているような制度をアメリカでも取り入れたら13%は脱退すると答えている。アカウント共有を取り締ることでNetflixを脱退する人が増えるが、見たいコンテンツはあるので、より不正なアカウント共有が増える可能性もある。
