ComcastのPeacockもスタート

Quibiに続き、4月15日にはComcastのPeacockもプレビューとしてスタートした。Peacockには3つの料金がある。基本は広告付きで$5、広告無しが$10、そして、コンテンツ数が半分の無料版もある。スタートしたのは$5のバージョンで、ComcastのX1とFlexのユーザに無料で提供になっている。現在使えるデバイスはX1とFlexだけである。正式な一般向けのスタートは7月15日の予定である。

X1はComcastのハイブリッド型(QAMとIP)のSTBで、FlexはComcastのブロードバンド加入者に対して無料で提供されている、X1がベースのストリーミングプレーヤである。X1、あるいはFlexで使えるOTTサービスは最初は少なかったが、徐々に増えており、主要なサービスはほぼカバーされ始めている。

Peacockはライブ(リニア)チャンネルとオンデマンドで構成されえている。立ち上げると、すぐに「Trending」としてビデオが自動的に再生される。TrendingのビデオはNBCUniversalの様々な番組のショートクリップで構成されている。そこから選べるメニューのオプションは「Channels」と「Browse」である。Channelsに行くと、NBC News Now、Sky News、Peacock Reality等、NBCUniversalの番組がベースのライブチャンネルがある。チャンネル数は20程度であるが、Comcastは2月にXumoを買収しており、Xumoのチャンネルも加わるであろう。

Browseはオンデマンドで、NBCの現シーズンのTV番組(放送翌日からの配信)、過去の番組のライブラリー、それにUniversal系の映画で構成されている。Comcastは4月にWalmartのVuduも買収しており、VuduのMovies on Usで配信されている無料コンテンツもBrowseに加わるかも知れない。

Peacockには複数の狙いがある。1つはComcastのケーブルTV加入者に対してアクセス可能なオンデマンドのコンテンツを増やし、サービスの魅力を高めるためである。Comcastとは仲良く、X1をライセンスしているCoxもそのケーブルTV加入者にはPeacockを無料で提供する予定である。2つ目は、OTTで視聴者へ直接コンテンツ提供を始めるためである。無料版も加えることで、多くの加入者に利用してもらうことを狙っている。3つ目は、コードカッティングをした人たちにComcastのブロードバンドサービスを使わせるためである。

Comcastに取り、ケーブルTVの加入者が減っても、ブロードバンドを加入者が増えれば減収にはならない。FlexとPeacockを両方ともに無料であることでComcastのブロードバンドサービスは魅力的になる。Peacockにはリニアチャンネルもあり、無料のケーブルTVとしてFlexを使ってもらうことが出来れば、広告収入、有料のオンデマンドサービス、Tコマース等で収入も増える。

TV Timeの調査ではPeacockの知名度は35%である。Comcastのサービスへの加入者以外は殆ど知らない事になる。しかし、本格的な開始には3ヶ月間あり、Comcast利用者の評判が良ければ、知名度は増える。問題は、Peacockのオリジナル番組の殆どが、COVID-19の影響で制作が終了していない事である。7月15日には間に合わない可能性が高い。そうなると、有料版の加入者は少なくなるが、無料版がある事が救いになるであろう。