AT&TがXandrをMicrosoftに売る

AT&Tはビデオ配信事業拡大のためにDirecTVを買い、そのコンテンツのためにWarnerMediaを買い、それらの広告事業のためにデジタル広告プラットフォームのAppNexusを買った。AppNexusの買収はWarnerMedia買収と同時に行われ、AT&T創立者のAlexander Bellに由来し、広告プラットフォーム事業はXandrと命名された。

しかし、DirecTVの買収は大失敗で、買収後に加入者を大きくと失う。買い手も見つからず、最終的にはUverse TVと共に、別会社にスピンオフして、その30%をTPGに売った。DirecTV無しではWarnerMediaも不要になり、これもスピンオフして、Discoveryと買収させる予定で、すでにEUからは許可を得て、アメリカ司法省の許可を待っている。

Xandrはスピンオフオフ後にもDirecTVとWarnerMediaの広告プラットフォームになるが、AT&Tには不要な部門となり、Microsoftに売ることになった。売却金額は発表されていないが、AT&Tは$16億でAppNexusを買っている。

いずれにせよ、AT&TはVerizonに続き、ビデオ配信とコンテンツ事業から撤退したことになる。T-MobileもvMVPDサービスを止めたので、通信事業者のビデオ事業への参入は終わったことになるが。しかし、Xandrを買収したMicrosoftは、遅れながらもビデオ事業分野に参入したことになる。DirecTV加入者は減少しており、WarnerMediaのHBO Max加入者は広告プランが主体であり、さらに契約もいずれかは切れる可能性がある。Microsoftが現在の契約から得られる収入Xandrを買収したはずはなく、より大きな狙いがある。

ステップは何であろうか。SVODサービスの買収が考えられるが、広告を狙っているのであれば、対象にはならない。より、バックエンドでの動きで、スマートTVから視聴データを得るSamba TV買収等が考えられるが、それだけはエコシステムは構築出来ない。Rokuを買収すればMicrosoftはアメリカ最大のストリーミング・デバイスになり、コネクテッドTV向け広告でもトップ3程度になるが、それでもMicrosoftには十分ではないであろう。Microsoftの参入は新たな大規模な買収をもたらすであろう。